Semua Bab 『輝く銀河系の彼方から来しトラベラー』ー古のタビ人―: Bab 61 - Bab 70

76 Bab

◇彼女を譲ったりはしない 第61話

61  ― 根本、美鈴の過去世を視る ―「目をつむってくれますか?  僕は少しの間あなたのことを集中して視ることにしますから」根本さんから指示されて私は瞼を閉じた。 それはものの30~40秒の間のことだっただろうか。「はい、もういいですよ」 と彼から言われ私は目を開けた。 「彼はどうやら前世であなたと知りたいだったみたいですね」   「恋人同士だったとか夫婦だったとかって、そういうことでしょうか?」「いえ、そういうのではなさそうです。 人間界で言うなら、同じ職場の同僚だったようなそれくらいの関わりですね。どうしたのでしょうね、わざわざ金星からあちらでの時間軸が違うとはいえ、時間を費やして来ているわけですから。あなたに恋でもしていたのじゃないですか。 地球にまでわざわざやって来ているのですから。きっと、野茂さんの熱烈なファンだったのかも」「えーっ、そんな付き合ったり結婚していたわけでもないのに、わざわざ?   ストーカーには見えませんでしたけど」私ったら、あんなに素敵で、しかも私を慰めてくれた人に対して、 ストーカーだなんて言葉を口にしたりして。少し、自己嫌悪。          ◇ ◇ ◇ ◇ 俺はそれ以上、彼女に何も告げなかった。金星人の彼が過去世で彼女に対してどれほどの想いを抱えていたのかを。そして、もう一つ重大なこと……彼女もまた彼に惹かれていたという事実を。話すべき機会《時》が来れば、その折には話してもいいかもしれない。だからといって、彼女を譲ったりはしないがな。
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◇過去世 第62話

62ウォーキングのイベント帰りのレストランで美鈴は根本が東北出身の霊能者であることを知らされ、自分の身近であった信じられないような金星人の綺羅との接触があったことなどを当てられてしまう。金星からやって来たという綺羅々との出会いだけでもすごいことなのに、何ですと……根本さんはいろいろと人のことが視えるのだとか。自分とは一生縁のなさそうな人たちに2人も遭遇する自分って一体……。穿った見方考え方をするならば、え~ともしかして、私も金星にいたことがあり どこかの過去世でイタコだったことがあるとか? ふっ、いくら何でも穿ち過ぎだよね。レストランでの食事の後、私は自宅まで車で送ってもらった。私が車から降りると彼も一緒に外に出て来て、私に声を掛けてくれた。「身体の方は大丈夫?」「心地よい疲れなので入浴したらそのまま今夜はぐっすりと眠れそうです。今日のイベント、誘っていただいて良かったです。誰にも話せなかったことも話せましたし」「そりゃあ良かった。今日はお疲れさまでした。また、連絡します」「はい。根本さんもお疲れさまです。送っていただいてありがとうございました」私は数奇屋門先で彼の車が小さくなるまで見送り、それから庭につながる敷地に足を踏み入れた。今日は午前中から移動で車に乗り、独りではなく誰かと一緒に食事をし、誰かと一緒に歩いて宇宙人を探し、帰りも誰かと一緒にまたまた食事をして……独りじゃなくて誰かと一緒に自宅まで帰って来た。こちらに引っ越すと決めた日には、この先ずっと1人で暮らしていくのだと気負いを持ってこの家に住み始めたのに、根本さんのお陰でずーっとずっーと独りというわけでもなく、楽しい日々を過ごせている。また連絡くれるって。たった1人とだけど、繋がっていられる人のいる暮らしは、ほっとする。そこには、心の中にある寂しさを補ってくれる力がある。とにかく、お風呂に入ってまったりしよう。私はその夜、久しぶりに綺羅々のことを思った。彼を呼べば……そして彼にどうして私の前に現れたのかを訊けば何か分かるのだろうか。そんなことを考えているうちに私は夢の中へと誘《いざな》われていった。
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◇ピザパーティー 第63話

634日後、根本さんからピザパーティーに誘われることに。 こんなに早く連絡をもらえるとは思ってなくて、少し動揺した。彼はもしかすると、いやもしかじゃなくておそらく私のことを独身者だと 思ってる。彼の家にお呼ばれした日にそれとなく自分が既婚者であることを 伝えるべきよね。でも、案外彼も既婚者で、お呼ばれした日に奥さんや子供を紹介される 可能性あるかも。彼はどういう気持ちからこんなに頻繁に誘ってくれるのだろう。 私が引っ越してきたばかりで孤立化するのを防ぐため?  気の毒に思って? 最初はそう受け取っていた。けれど、余りにも短期間のうちに急接近のようにしか見えない彼の振る 舞いに、このまま単純に浮かれて誘いに乗じていいものだろうかと思い 始めている自分がいる。でも考えてみると、異性として魅力的な男性《ひと》だというのはもちろん なんだけど、そういう枠を取っ払ったとしても、自ら相手の好意を突っぱねて 距離を置く必要があるだろうか、そう思えるのは彼が霊能者だからだ。 海千山千と霊能者にもいろいろいるが、彼は数少ない本物で、私は 自分の身の上にあったことを通してそれを知っている。いろいろ思うところはあっても、私の中でこの先の彼との付き合いの 方向性は、決まっていた。そして、彼の話をもう少し聞いてみたいという気持ちが徐々に大きく 膨らんでいくのを止められなかった。
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◇お参り 第64話

64 当日、根本さんに迎えに来てもらい『今はちょうど山々もそして公園なども真っ赤に染まる紅葉の季節だからちょっとお寺にでも寄ってからにしませんか』と誘われ、私たちは送迎途上にあるお寺にお参りすることになった。 お参りした寺では本堂に続く参道や茶室近くに広がる紅葉や楓が赤や黄色に 色付き、心和まされた。そしてその後、彼のお宅にお邪魔することになった。誰の出迎えもなく、私は部屋に通された。 「根本さん、ご家族は? お出かけですか?」 「ははっ、僕は独身で両親は親父が退職して、最近のことですが母と一緒に 郷里に引っ込みましたので1人住まいです。あっ、1人住まいのところへお招きしてはいけなかったかもしれませんね。気が回りませんで……失礼しました。今更ですが、ご心配なくというのもなんですが庭のピザ窯でピザを焼く つもりにしてますのでずっと密室にいるようなことにはなりませんので……」「お気遣いいただき、畏れ入ります」「え~と、外に椅子も出してますし、よろしかったら庭に出られますか?」 「はい、そうします」私が根本さんに促されて庭に出て散策していると、早速彼が紅茶を淹れてくれ、庭に置かれている丸いテーブルに出してくれた。その後、すでにいろいろと下準備していたようで、すぐにピザを持って彼が 庭に現れ、テーブルにピザを置いたかと思うと、着火剤の上や周囲に炭を 乗せたり置いたりし、着火剤に火をつけて炭に火を回したものをピザ窯の 下に入れ、そしてピザを上段に入れた。そのあと鉄板を蓋代わりに窯の入り口に立てて、塞いだ。 一連の動作が手慣れていて、ちょくちょくピザを焼いているのが窺い知れた。 しばらくは、2人してピザが焼きあがるのを待つ、まったりタイム。コーヒーをゆっくりと一口飲み、カップをテーブルに置きながら 根本さんが話し出す。 「野茂さん、先日僕が話をした件ですが、あれでかなり僕の持っている能力 が眉唾ものでもないと信じていただけているということを前提に、今から話 すことも耳を傾けてもらえたらと思うのですが、どうでしょう?」 「ということは、今からのお話も普通の人間には信じがたい話 ということでしょうか?」「はい。普通で考えればある意味、お伽話のように聞こえてしまうかも しれませんね」「そう言われると何だかお話を伺う前
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◇過去世で一緒 第65話

65  ― 僕もあなたと過去世で縁がありました ― 「野茂さん、心の準備はできてますか?」「ドキドキしますけど大丈夫です」「最近あなたと接触のあった金星人について先日、過去世であなたの身近にいた人でもしかしたらあなたに好意を持っていた人かもしれないと言いましたけど……。実は僕もあなたとは過去世で縁のあった者なんですよ。……って、普通もしこれが僕と野茂さんが初対面でこんなふうな話を聞いたり、またあなたが金星人と接触があったことなど、僕たちの間でそのような話題が出ていなかったとしたら、野茂さん、今頃僕の前から逃げ出してたんじゃないでしょうか」「ええ、今頃体調が悪くなったと言ってダッシュでお宅から逃げ帰ったと思います」「じゃあ、今こんな話を聞いてどう思いますか?」「まだ100%信じることはできませんが、根本さんのお人柄は信頼していますので、そういう過去世があったとしてもおかしくはないのかなといったところでしょうか。それと過去世で根本さんとご縁があったということなら、どんなご縁だったのか、俄然興味が沸きます」「そう言ってもらって良かったです。続きが話しやすくなりましたので」――そう言いつつ、根本はどこまで彼女に話したものかと思案するのであった。                                  ――そんな中ピザが焼き上がり、各々ピザを皿に乗せ、しばらく無言でピザを堪能した。一方美鈴は、ピザを美味しそうに頰張る根本の様子を伺いながら自分の内なる意識に集中するのだった。どんなふたりの話が展開されるのかと不安に襲われつつも、微妙に乙女のようなドキドキも湧き上がってくるのを止められなかった。自分を落ち着かせながら、過去世で一緒だったという2人目になる相手。もし彼が綺羅々と同じようにわざわざ自分に会うために追いかけて来た?   同じ時代に生まれ変わってきた? とするなら、理由は2つしかないように思える。自分に好意があって追いかけて来た。あと1つは考えるのも嫌だ《おぞましい》が、私が憎しみの対象で仕返しし足りなくて追いかけて来た、ということ。2つ目の理由を思いついた時、美鈴はめまいがしそうだった。
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◇不完全燃焼 第66話

66「たぶん、今生こうやってあなたと出会えたのは僕が東北という地に産まれ落ち、特殊な能力を持てたからだと思います。……といっても、僕はイタコを生業にすることは選択しなかったので、所謂修行みたいなものは一切してないんですよね。祖母がイタコでしたが祖母からも両親からも無理強いはなく。ですので僕の場合は我流というか、高校生になった辺りから自然と霊能力が強くなりまして。その頃にあなたと自分の過去世を知りました。それは今生だけではなくて、何度も何度も転生を繰り返してきた過去世も含めてでした。ある時は今のように地球に生れ落ち、ある時は金星に誕生し、またある時は土星に生を受けたり。ですが、そのどの時も同じ場所同じ時を生きてはいませんでしたので、私たち2人が……」『結ばれることはなかったのです』迷いがあり、俺は最後の言葉を口にすることができなかった。「今まで、ただの一度も出会うことはなかったのです。今日はここまでにしますね」今回の時間だけでは語りつくせない気がして。ちゃんと説明を丁寧にしてからでないと、余りにも意味深過ぎて警戒されそうに思ったから。『えーっ、なんかぁ、決定的なことを聞けてないようで不完全燃焼ですー。私と遭う目的は? 何のために? って何だか訊きにくいんだけどぉ。いつかもっと分かるように話てくれるのかしら。あー、じれったい』そう思いつつも無理やり聞き出すというのも大人気なく思い、私は彼の言葉を受け入れることにした。
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◇私は既婚者 第67話

67  「特に18才辺りから霊力が強くなったんですね」「そうですね」「亡くなった人の霊っていうか、姿が見えたりします?」「ええ、今、野茂さんの後ろに1人立ってますね」「えーっ、あっ」恐怖で慌てて立ち上がったため、私はよろめいて椅子と共に去りぬ、じゃなくて……椅子と共によろけてコケてしまった。「脅かせてすみません」そう言いながらすぐに根本さんが側に来て助け起こしてくれた。『えっ?』いつまでも私の両腕を掴んだままの根本さんに、私はなるべく自然に聞こえるように言った。「あの、ありがとうございます。もう大丈夫ですから」そういうと、今の状況に気付いて根本さんが手を放してくれた。「失礼しました。いろいろと」「あのぉ~、まだこの辺に霊、います?」「いえ、いたとしても見えない人に言うべきではありませんでした。ほんとにすみません。それといても無害なものなので、心配はいりません」「そうなんですか。なんか、大仰に反応してしまって恥ずかしいです」「いや、見慣れている自分のような体質の人間でないと、普通の反応ですから。 気にしないでください。さて、ぼちぼち自宅までお送りしましょう」「じゃあ、片付けてから……」「ありがとうございます。じゃあ、広縁まで食器だけ運んどいていただければ」そしてこの後、根本さんに自宅まで送り届けてもらうことになり、車での帰り道でのこと……。「ピザ窯いいですね。ああいうのって高いんでしょうね」「家《うち》のは、シンプルで低コストです。今度、野茂さんの庭にピザ窯作りに行きますよ。材料費は5000円前後かな、ブロック6個と耐火レンガ30個鉄板3~4枚あればすぐですよ」「あ、ありがとうございます。いいんですか、本気にしちゃいますよ」「おまかせください。今日野茂さんに痛い思いをさせたお詫びにでもなれば……」家に帰った後も、彼の話の続きが気になって仕方なかった。それにしても、またまた会うことになっているっていう私たちって、お見合いに例えるとトントン拍子ってところよね。って、既婚者のくせしてお見合いなんて単語使うところが厚かまし過ぎるよね~。信じられないけど、根本さんと会っている時は自分が既婚者だっていうことを忘れているような気がする。今度こそ、ちゃんと自分のことも話しておかなきゃ。今日はいろいろ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-17
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◇ホームセンターと手料理 第68話

68 その後、2往復ほどのメールでの打ち合わせの末、翌週の土曜日にピザ窯を作るのに必要なブロックや耐火レンガなどの買い出しから一緒にショップにも行ってもらうことになった。なので、その週はピザ窯組み立て後のおもてなしをどうするか……を考えながら過ごすことになった。9:30頃、根本さんは我が家に来てくれ、話し合って決めていた通り私たちは最寄りのホームセンター、東急ハンズやコーナンなどを回り、ブロックや耐火レンガ、鉄板などを購入。どれも重く、私1人では手に負えなかったろうと思う。こういう男手の必要性をこの日はヒシヒシと感じ、本当にありがたく思った。帰り際に根本さんの提案で、東急ハンズ内にあるカフェで一度飲み物を喉に通していたので、家に着くと私は急いで昼食の準備に取り掛かることにした。その間に、2人で……というか、ほぼ根本さんが車から庭まで下して運んでくれたんだけど、そのまますぐに窯作りに取り掛かってくれた。窯の台は我が家にある蔵の中から見つけてすでに庭に出してある。私は台所から庭に顔を出してその説明をした。「根本さん、設置する台これでどうでしょう」「いい感じですね。土台にするブロックを置いてみますね。おぉ、ちょうどいい感じで良かったです」帰りの車の中で「材料さえあれば、あっという間にできますよ」彼が話していたので、窯を作り終える頃には昼食を出したいと考えていた私はブロックがちゃんと台の面積内に収まるのを確認するとすぐに台所へと引き返した。昼食には親子丼と白菜と油揚げの和風サラダをお出しした。「御馳走さまでした。僕、親子丼大好きなんですよ。美味しかったです」「そう言っていただけて良かったです」
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◇上手く伝えられるだろうか 第69話

69根本圭司は早い段階から覚醒し、野茂美鈴のことを過去世で深い縁がある相手であることを認識しており、ようやく今生この地で彼女と接点が持てたわけだが……。野茂美鈴は過去の記憶を一切持たず自分の目の前に現れた。だから、難しいのはいかに美鈴に警戒心を持たさず自分を振り向かせることができるかがキモになる。実のところ、彼女が自分と再会する前に野茂知紘と結婚してしまったことは、痛恨の極みであった。すでに自分には、大学を決める時に就職先も見据えたご神事というものが降り、その通り身寄りの1人もいないこの地に東北の地より移ってきた。そして他の男と結婚をし、他の土地に住む美鈴のことを知るにつけ、何ともいえない気持ちを味わってきたのだ。しかし、とにもかくにも彼女は奇跡のようにこの地へとやってきた。だから、惜しむらくは身に起きていることは予定調和であったのだろうと思うしかない。だが、それにしても……だ。彼女は今だ夫と籍は抜けていないのではないだろうか。この足枷のある彼女とどうやれば今生、結ばれることができるのか、頭の痛い根本だった。「先週の話の続きを、できればと思っているのですが、午後からの時間大丈夫でしょうか? なるべく完結に、とは考えているのですが……」「時間の方は大丈夫です。ぜひ、聞かせてください」野茂さんの表情から何やら期待が込められているようで、上手く伝えられるか不安になってきた。だが、話すつもりならお互いのため、あまり焦らすようなことはしたくないと思う。上手く伝えられるかは自信がないが、俺は覚悟を決めて話すことにした。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-18
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◇ビジョン 第70話

70 ― 手をかざし初めてのビジョンを見せられる ― これは僕がビジョンで見たもので年代はハッキリしませんが、おそらく着ているものなどから平安時代辺りではなかったかと思います。だとすると800年~1200年前。その時、僕たちは恋仲でしたが周囲のさまざまな思惑に翻弄され引き裂かれてしまいました。ビジョンの中に屋敷が見えず、ただ昔の人たちがお茶会やら何やら催し物をする時に使うような緑のたくさんある場所でした。1部分だけを映像で見ているのでもしかすると館がありその中にある庭園なのか、単に外部にある場所なのかは分かりませんでしたが、あなたが泣いている姿が目に焼き付いています。あなたとはそれきりでした。そのあと、僕は病に侵され絶命するのですが、その折に『この先何年かかろうとも愛しい嬉子《きし》殿にお会いしとうございます。どうか私めに力をお貸しください』と、今際《いまわ》の際《きわ》に神様にお願いしました。「その過去世の私の名前は嬉子というのですね」「そうです。今際の際、僕がそのように呼んでいましたから」「その当時の根本さんご自身の名前は分かります?」「春津《ハルツ》です」「へぇ~、どちらも現代からは想像もつかない名前ですね。あのぉ~、ビジョンに出てきた嬉子さんって過去世の私のようですが、もちろん見た目は今の私とは違いますよね?」「ちょっと視てみます?」「えっ、私にも見えるんですか?」「やってみないと分からないですが」「見られるのなら、見てみたいです」「じゃあ、もう少し前のめりで僕の方に近づいてください。それで片方だけでいいので手の平を僕の方に向けてくれますか」「はい」美鈴が手の平を根本の方へかざすと、「では、ちょっと失礼」と言ったかと思うと根本は美鈴の手の平に自分の手の平を合わせた。「じゃあ、目を閉じていてください。僕の方からビジョンを送ってみますので、できれば第3の目と呼ばれている辺りに意識を集中してみてください」2分3分4分と時が過ぎ……「あっ、見えました」美鈴の一声でふたりの手の平は離された。「どうですか?」「泣いてる私の側にいたのが過去世の根本さんなんですね」「そうですね」「何か、ちょっとうるっときました。見た目は2人とも今とは違ってるように見えました」「僕の話信じられそうです
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