-㉚運命の株主総会- 幸太郎は結愛と海斗、博、そして自ら総会に招待した生徒を貝塚財閥の大会議室に招き入れた。招待された生徒は勿論、結愛と海斗も初めて入る部屋でコンサートホールの様に前にあるステージに向かって下り階段が伸びている。幸太郎「ようこそ、貝塚財閥株主総会へ。」 幸太郎は招き入れた生徒達を後ろの端の席へと座らせ、自分と博は左寄りの前の方に陣取った。続々と株主が入ってくる。幸太郎と博の反対に右寄りの前の方にスーツを身に纏った2人が座った。生徒たちは彼らの顔を見て驚いた。古文の茂手木と数学の重岡だ。ちょうど横を通りかかった幸太郎に聞いた。海斗「何であの2人が・・・、学校の先生だったはず。」 幸太郎「あの2人は本当は投資家で私やおじいさんと同じ、ここの大株主だ。ただ義弘派閥と言って義弘の言いなりなんだ、多分今日は敵として戦う事になるだろう。」 その時だ、博がステージに立ちマイクを握った。博「おはようございます、皆様本日はお集まりいただきありがとうございます。只今より緊急株主総会を開始いたします。尚、この場に私の愚息が居ないのはその愚息について話し合う場だからです。」 茂手木「愚息とは失礼だな、名ばかりの会長が何を言ってるんだ。彼は1代でこの会社をここまで大きくした言わば偉人じゃないか!」 博「じゃあその偉人がした事を見るがいい!」 博は光明に借りた今までの事件に関する映像を見せながら、警視総監の借金を利用しての全国警察への圧力の事や生徒達が苦しむ学園の現状を伝えた。 最後に、貝塚財閥本社社長室に仕掛けられた隠しカメラに捉えられた映像が流れた。それは投資家である重岡や茂手木に金を渡している所の物だった、勿論音声付きで。明らかなる贈収賄の証拠映像だ。博「これを見てもまだ偉人と呼ぶか?!私は自らの教育が足らなかったと自分の事が恥ずかしくてたまらない!愚息を即刻、社長の任から解くべきだ!」 重岡「今までハワイで遊んでいたじいさんに会社の経営ができるなんて思えません!皆さん、この解任案は反対すべきです!」 数十分にわたり議論は続いた、そして議長がステージに上がり採決
最終更新日 : 2025-01-26 続きを読む