-⑲あっけない最後と暴露- 排気音を聞き林田は覆面パトカーを横に並べた、リーダーの車のヘッドライトが見え始める。 林田達は車の後ろから叫んだ。警官達「止まれー、止まれー!!!」 リーダーや光、そして後続車はドリフトして止まった。林田「お前ら迷惑防止条例違反だ、逮捕するぞ!!!」リーダー「父さん待ってよ!!!俺だよ、利通(としみち)だよ!!!」林田「なんだと?!」 林田はリーダーの顔を懐中電灯で照らした。林田「利通!!!すまん!!!」 リーダーこと林田利通警部補は先程の会話から分かるように林田警部の息子で警部の別動隊として動いていた。 どうやら今回は林田警部の聞き違いらしく、作戦を遂行しようとした息子一行を捕まえてしまったらしい。というより車を見て分からなかったのだろうか。 一先ず全員で下山する事にした。 夜が更ける、大きな一仕事を終えた光は空腹で仕方なかった。今日は自分へのご褒美に何かいつもと違う美味しい物を食べよう、明日は有給にしているからいつもより多めにお酒を煽っても問題はない。とりあえず『カフェラッテ』を地下に入れておかなきゃ、それか明日洗車してからにしようか、愛車を転がしながらどうしようか考えていた。 ルンルンとした気分で家路を急ぐ、5速から4速に下げると光の気持ちに応える様に愛車は加速した。新しく買った軽乗用車の横に駐車し玄関のドアを開けようとしたら服に忍ばせていた携帯が鳴った、林田だ。かなり出来上がっててご機嫌らしい。林田(電話)「もしもしぃ、光さんですかぁ?今日の主役が来てないなんて駄目でしょう、早く早くぅ!」利通(電話)「俺はあなたの走りを見て感動したんですぅ、吞みましょうよ~。」 その瞬間、車のハイビームが光を照らした。ネスタが軽トラで迎えに来たのだ。ネスタ「ごめんね、うちの人がどうしても連れて来いって言うから・・・。」光「良いですよ、食費が浮くから行きます行きます。」ネスタ「あ、そうそう、今日のテーマ『皆平等』だってさ。出前が来ちゃうから早く帰らなきゃ、私も早く呑みたいし。」 『皆平等』ってどういう事だと思いながら軽トラの助手席に乗り込み林田家に向かった。林田家の和室に入ると警官達が陽気に・・・、いや口喧嘩しながら呑んでいた。テーブルには唐揚げ、カキフライ、アジフライ、カニクリームコロッケ、そして明
Last Updated : 2025-02-03 Read more