All Chapters of (改訂版)夜勤族の妄想物語: Chapter 61 - Chapter 62

62 Chapters

3. 「異世界ほのぼの日記」㉙

-㉙会合の結果- 東側の出入口が開放されて数日、街中の人口密度が一時的に上昇しているこの状況に光がやっと慣れてきた今日この頃、街の掲示板に一際目立つ貼り紙が掲示されていた。『-ネフェテルサ国王・獣人族・鳥獣人族主催 ネフェテルサロックフェス 今年も開催-』 お堅い仕事に就きながらロックが好きな上に全人類平等を日々主張しているこの国の国王が街中に住む獣人族と鳥獣人族と協力して毎年開催しているフェスだそうだ。光の知り合いではパン屋のウェインと、マック・キェルダの双子の兄妹が新聞屋のナルとバンドを組み参加を表明していた。 そんな中、未だ東側の出入口からは上級魔獣や上級鳥魔獣がカードを提示して街に入って来ていた。どうやら今回のロックフェスは彼らの為のイベントらしく、各々に属する者たち同士の交流を主な理由としているものだった。 光がパン屋での仕事を終えると東側の出入口の手前でウェイン、マック、そしてキェルダが誰かを待っている様だった。光「ねぇ、ナルと待ち合わせ?」キェルダ「ああ、光ちゃんか。実はもうすぐあたいら3人の叔父さんが来ることになってんだよ。」光「えっ・・・、3人?!マックとキェルダが双子の兄妹なのは知ってるけど。」ウェイン「俺、こいつらの兄貴なの。そんで俺ら全員鳥獣人族だから。」光「なるほどね・・・、でも鳥獣人族だったら東側の出入口でなくても入れるんじゃない?」マック「俺らの叔父さんはコッカトリス、上級の鳥魔獣なんだ。」 すると、一際煌びやかな翼を羽ばたかせ1匹のコッカトリスが出入口の守衛にカードを提示しスーツ姿の男性に化けて街に入って来た。男性が兄妹に近づいて声を掛けた。男性「皆久しぶりだな、迎えに来てくれたか。」3人「デカルト叔父さん、待ってたよ。」ウェイン「今日はこの後予定あるの?」デカルト「もうそろそろ迎えが来ていると思ったんだが、そう言えばそちらの方は?」光「吉村 光です、3人とは同じパン屋でお仕事頂いております。」デカルト「光さんか、よろしくね。」 すると、街中に真っ黒で長いリムジンが入って来てまさかの国王が隣のバルファイ王国の国王と降りてきてデカルトの元にやって来た。国王「先輩、こちらにいらっしゃいましたか。」デカルト「おう、エラノダ。やっと来たか、早速行こうか。」隣国王「とりあえず早く会合を終わらせましょ
last updateLast Updated : 2025-02-04
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3. 「異世界ほのぼの日記」㉚

-㉚ロックフェスに向けて-エラノダ「いや、先輩私の台詞ですから。」 エラノダの弱めのツッコミでニュースが終わった瞬間に光の電話が鳴った、林田警部だ。林田(電話)「光さん、報告がありまして。」光「急ですね、唐突にどうされたんですか?」林田(電話)「私と利通、そして先日の板前のえっと・・・。」光「ヤンチさんですか?」林田「そうです、ヤンチ君です。私たち3人でバンドを組むことになりまして、今度のロックフェスを見に来て頂けませんか?」光「いいですけど、どうしてそんな組み合わせに?」林田(電話)「元々親子2人で出ようと話していたんですが、ヤンチ君が参加させてほしいと要望してきましてね、板長さんも推薦してきたんですよ。」光「でも3人共楽器なんて出来るんですか?」林田(電話)「まぁ、何とかなるでしょう。」 電話を切り冷蔵庫を開けて牛乳を1口飲んで学生の時自分もバンドを組んでた事を思い出していた、ただあの時のバンドメンバーとはよくある方向性の違いが理由で解散してしまったのだ。 一方その頃、王宮ではエラノダが他の国王達に相談を持ち掛けていた。自分達も出てみないかと。他の2人もノリ気になって早速練習しようとしていたが、物置に楽器やアンプ等を自分達で取りに行こうとしていた時に場内にいる王国軍の小隊長や大隊長、ましてや将軍クラスの者たちに全力で止められてしまった。将軍「国王様方、ご自分でお持ちになるとお怪我をなされる危険がございます、私共がお部屋までお持ち致しますからこちらに置いて下さいませ。そこのー、大隊長、手伝ってくれ!」 金の鎧の大隊長、そして銀の鎧の小隊長が集まって3人のバンド道具を搬入していった。実はこの3人、昔からバンドを組んで毎年フェスに出場していた。ただ場の空気が変わってしまう事を恐れ正体を隠して出場している。将軍「国王様・・・、あの・・・、恐れ入りますが少々よろしいでしょうか?」エラノダ「どうされました?」将軍「毎年疑問に思っていたですがドラムとベースはどうされているのですか?」エラノダ「今年もこの3人だけでやろうと思っていますが。」 毎年国王達のバンドはギターボーカルのみでベースやドラムが居ないので正直言うと他のバンドに比べたら迫力が無い、そこで将軍がある提案をした。将軍「実は先日より我々でメンバーを組んだのですが、皆音痴ばか
last updateLast Updated : 2025-02-04
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