第0039話

「雪蓮草が闇市でどれほど騒がれているのか見てみたい」どれだけ値上がりしているのか、と興味が湧いた。

雅彦は頷きながら、共に情報室へ向かった。情報室のスクリーンには、雪蓮草に関する話題がすでに20万件以上も表示されており、閲覧数は20億を超えていた。それだけでなく、価格も天井知らずに上昇していた！

右上の価格表は、すでに200億円を超えていた。

「今のところ、まだ誰も雪蓮草を手に入れていないよ」雅彦が言った。

綿は腕を組み、眉をひそめた。

「雪蓮草は本当にボスのところにはないのか？」雅彦が綿を見つめた。

彼女はずっと黙っていたため、雅彦も確信が持てなかった。

綿は雅彦を見て、眉を上げた。「さっき、陸川に会ったけど、雪蓮草を手に入れたと言っていたよ」

「冗談だろう。雪蓮草はまだ市場に出ていない。偽物を持っているか、嘘を言ってるんじゃないか？」雅彦は顎を撫でながら言った。

「闇市での雪蓮草の取引を停止しなさい」彼女は言って外に出ようとした。

雅彦は驚いて目を丸くした。それはどういう意味なのか？！

雪蓮草の取引停止とは、すでに雪蓮草が現れたことを意味しているのだ！

彼女は雅彦をちらっと見て、眉を上げた。「雪蓮草を見たい？」

雅彦の目はさらに大きく見開かれた。「ボス、本当にボスのところにあるのか？」

綿は答えず、そのまま外に出て行った。雅彦は急いで後を追った。

地下倉庫へ連れて行った。倉庫は全て自動化されており、綿が指紋を入力すると、貴重な物品を保管する格納庫の扉が次々と開かれ、中には数え切れないほどの宝物が収められていた。

雅彦は何度もこの場所を訪れているが、その度に圧倒されるばかりだった。

皆は輝明が横浜で最も裕福な若者だと言うが、実は綿の方がはるかに裕福だと雅彦は感じていた。

雅彦は格納庫を見回しながら、以前はここに雪蓮草があることに気づかなかったことに驚いていた。

倉庫は広くて、綿はどんどん奥へ進んでいった。

「ボス、ここから先はAランクのエリアだぞ」雅彦が言った。

倉庫はSSSランク、SSランク、Sランク、そしてAランクに分類されている。Aランクは最も価値が低いのだ。

しかし、綿はAランクのエリアにすら立ち止まらず、さらに進んでいった。

そして雑物保管区で立ち止まった。

雅彦は驚いた表情で綿を引き止めた。「ボス、間違え