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第42章 このゴミと寝ることで何が得られるのか

怒りに駆られた安田翔平は立ち上がり、レストランを出た。

後ろにいた熊谷湊斗が声をかける。「俺の言った通りだろ?男と女がこんな豪華なレストランで食事して、その後の行動はホテルに行く以外に何があるんだ?」

彼は安田翔平の肩を叩いた。「相棒、この女は浮気性だ。もう放っておけ」

安田翔平は熊谷湊斗の手を払いのけ、それでも制御できずにホテルへと足を向けた。

離婚してからどれくらい経った?彼女は黎氏の若社長と付き合っているだけでなく、今度は部下まで手を出している。

三井鈴、君が変わったのか、それとも元々こんなに放蕩な女だったのか?

エレベーターのドアが開き、藤沢颯真が先に入った。三井鈴が踏み込もうとした瞬間、手首を強く引っ張られ、冷たい声が響いた。「話がある」

三井鈴は顔を上げて相手を確認し、冷ややかな笑みを浮かべた。声には疎遠と冷淡が満ちていた。「安田社長、本当に暇ですね。私は忙しいので、時間がありません」

藤沢颯真と一緒に部屋に行こうとしたが、安田翔平が目の前に現れた。三井鈴は一瞬驚いたが、すぐに理性を取り戻した。

ただの偶然だろう。

まさか安田翔平が自分を追ってきたわけではないだろう。

「お二人の社長、どうぞお話しください」藤沢颯真は顔色を変え、再び恭敬な態度に戻り、三井鈴に向かって言った。「上でお待ちしております、三井社長」

三井鈴は目を細め、危険な視線で藤沢颯真のエレベーターが上がっていくのを見つめた。

彼女の手首の力がますます強くなり、痛みを伴うほどだった。三井鈴は力を込めて振りほどいた。「何の用ですか、早く言って!」

「なぜこんなゴミと部屋を取るんだ?」

安田翔平の顔は陰鬱で、声には問い詰めるような調子があった。

藤沢颯真の悪名は浜白で有名で、彼が他人を寝取るか、他人が彼を寝取るか、病気があるかどうかもわからない。

三井鈴は平然と腕を組んだ。「あなたには関係ないでしょう?」

彼女の星のように輝く瞳が安田翔平の怒りに満ちた目と交わり、口から出る言葉はすべて安田翔平の忍耐の限界を試すものだった。「私たちはもう離婚している。緑の本はまだ捨てていないでしょう」

「誰と部屋を取ろうと私の自由。あなたには私を問い詰める資格はない!」

安田翔平の目には複雑な感情が一瞬浮かび、怒りが一瞬で消えた。

三井鈴の言う通りだ。

彼には彼女を問い
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