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第13話

目の前の無精ひげを生やし、だらしない姿でビール腹を抱えた男の発言に、つよしの顔色が一変し、驚きと衝撃の目で、ももこを見つめた。

「君、結婚していたのか?」

男は険しい顔でつよしを指さし、まるで殴りかかりそうな勢いで言い放った。

「お前は誰だ?この女の浮気相手か?こいつが結婚してるって知ってたのか?俺たちには子供もいるんだぞ」

つよしは絶望し、これまで信じて尽くしてきた全てがももこの嘘だったことに気づいた。

「君、幼い頃に親はいないって言ってただろ?」

するともう一人の男がつよしを指さし、「何を言ってるんだ?彼女に親がいない?じゃあ俺は何だ、俺はももこの父親だ!口の利き方を考えろ!」と叫んだ。

ももこは面を失い、目の前の夫である大柄な男の恐怖に震えていた。

「帰ったらお前の脚を叩き折ってやる。外で男を引っ掛けて恥をかかせやがって!」男の厳しい口調に、ももこはさらに体を震わせる。

男はももこを立たせようと引っ張り、ボディーガードも彼女を止めようとはしなかった。

ももこはボディーガードにすがりつき、「お願い、助けて!私、彼らと一緒には行けないの!」と泣きながら叫んだ。

「つよし、つよし、助けて!お願い......」

だがつよしの心はすでに冷え切っており、彼はようやくももこの本性を知った。

ももこが「月、お願い!私たち長い付き合いでしょ!助けて!」と懇願したが、私はただ手を振って「もう戻れない」と静かに告げた。

こうしてももこは連れ去られ、その夜、父は警察に通報した。

詐欺に関わる巨額の金額があったため、ももこはそのまま逮捕された。

ももこが捕まった時には、両脚が折られていたと聞いた。

つよしはももこに騙されて借金まで負わされたことを証明し、ももこには巨額の賠償と無期懲役が言い渡された。

その後間もなく、つよしは心の傷に耐えきれず、ビルから飛び降り自殺をした。

父は一人息子を失い深い悲しみに暮れたが、程なくして新しい養子を二人迎え、私にはまた新しい「兄弟」ができた。

ある日、庭で遊んでいると、父が「そろそろいくつかの会社を任せようかと思う」と言い出した。

私は、自分がただの私生児だと思っていたので驚きを隠せなかった。

その後、私は努力を重ね、会社の業績をどんどん伸ばし、社員の給料も引き上げていった。

父は非常に喜び、「やはり俺の
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