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第6話

この件で、私はすぐに両家の両親が会うことに同意した。

週末、私の家族と浩の家族はレストランで顔を合わせた。

「私たちはすでに浩と杏に家を買ってあげた。場所は世紀城だ」浩の父が言いながら、権利書を出した。「そして杏の名前になっている」

私も両親も驚いた。

父が手を伸ばして権利書を受け取った。「杏の名前だけ?」

「これは浩が提案した」浩のお父さんは浩を見て言った。「浩が、結婚後に何か問題があっても、その家は杏のものだという保証をしたいと言ってくれた。彼女が行く場所がなくなることはないと」

浩は照れくさそうに笑った。

私は彼を見つめた。

以前、彼は新しい家を買ったと言っていて、その時は私たち二人の名前を書くと言っていた。私も彼に身分証明書と委任状を送っていたが、まさか最終的には私一人の名義にしてくれているとは思わなかった。

心の中で温かい気持ちが湧き上がり、同時に恥ずかしさも感じた。

浩が私にこんなによくしてくれているのに、私は彼を疑ってしまったなんて!

両親も満足そうだった。「あなたが杏を幸せにしてくれると信じていたよ」

父はさらにこう言った。「ここに書いたが、頭金だけが支払われていて、残りのローンは二人で返済するか?」

「それについては…」

浩の父は少し間を置いて、「本当は私たち夫婦がローンを肩代わりするつもりだったが、最近、ビジネスが少しうまくなくて、お金が足りない。だから、二人で少し頑張ってもらうしかない」と言った。

父は眉をひそめた。

私は子供の頃から、何不自由なく育ててもらったので、両親は私にローンを背負わせたくない。

少し考えた後、父はこう提案した。「それなら、手元にはまだ少しお金があるので、家のローンを先に返す」

「え、それは…」

浩の両親は顔を見合わせ、「それはさすがに多すぎないか?」

「どうせいずれ返さなければならないから、二人に30年ものローンを背負わせるのは負担が大きすぎる。それに、利子もばかにならない」父はそう言った。「どうせ僕は娘が一人しかいないし、将来的にはすべて彼女のものになる。今返すか、後で返すかの違いだけよ」

「お父さん…」私は感動した。

両親は今まで働いてきて、いくらかの貯金はあるものの、彼らはサラリーマ
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