第9話

私は頷いた。

彼女は安心して言った。「必ず祐哉に伝えて、パパとママは気にしていないって言ってね。だって、星奈と彼はかつて婚約していたこともあるし、神宮家も彼を助けるって言っていたから、次は絶対にこんな無茶なことをしないようにって」

私は「うん」と答えた。

見て、根本から腐った木に、どうして葉っぱが良く育つと思う？

言い訳すら準備している親から、犯罪者の子供が育たないわけがない。

面会の時間は長くなかった。

私はすぐに神宮祐哉に聞いた。「帳簿はどこ？」

彼は一瞬驚いた後、言った。「帳簿が必要なのか？」

私は涙を拭いながら、泣きながら言った。「パパとママ、そして神宮家は会社のために、すべての罪をあなたに押し付けようとしているんだ。どうせ私たちは死ぬ運命なら、家族みんなで一緒に死んだほうがいい！」

神宮祐哉は心の中で決意を固め、帳簿の場所とパスワードを教えてくれた。

私は演技を続けていたが、どうしても口元の笑みを抑えられなかった。

今、もう抑える必要もない。「祐哉、心配しないで。すぐにあなたと一緒に彼女たちを送るから！」

彼はすでに何かを理解したようだ。

神宮祐哉は焦って聞いた。「紗良、君は僕と一緒に死んでくれるんだろう？」

私は嘲笑しながら言った。「死ね、大バカ野郎！」

彼は驚き、椅子に崩れ落ちた。

私は前に進みながら言った。「あなたの最初の技術、ほんとうに下手くそ！！」

神宮祐哉は目を見開き、呟いた。「君、知ってたのか？」

そして彼は頭を仰け反らせて大笑いしながら言った。「なるほど、なるほど」

「あはははは」

私は立ち上がって歩き出した。

神宮祐哉は名残惜しそうに振り返りながら言った。「紗良、秋山別荘の書斎、君の肖像画の後ろに手紙がある。僕が死んだ後、見てくれないか？」

「本当に君を愛しているんだ。傷つけたのはただ君を愛しすぎたからだ！」

私は返事もせず、自分の足で外へ歩き出した。

吉田家の新任総経理として、私は無事に神宮氏グループに入り込んだ。

受付で神宮祐哉が頼んだ資料を受け取ると言うと、彼女は私を上に通してくれた。

吉田神宮両家の会社は、一衣帯水だ。

神宮家を倒せば、吉田家も必ず滅びる！

記者会見を放棄した私は、お父さんを激怒させた。次の瞬間、彼は携帯を見て気絶した。

私が手に入れた帳簿を公開し、ネットで