第7話

「何があったのか教えてよ、涼介」私はほとんど懇願するように夫に尋ねた。

涼介は怒りを抑えきれない様子で、携帯を私の前に投げつけた。そこにはバーでの監視カメラの画像が表示されていた。

そこには、松本さんが私に手を出している場面が写っていた。

私はなぜか少しホッとした。ジョージの件ではなかったからだ。しかし、それでも私は涼介に対して非常に申し訳なく感じ、涙を浮かべながら説明しようとした。「涼介、これは違うの！話を聞いて......」

「珠美！どうしてこんなことができるんだ？！説明しろ！」涼介は顔を真っ赤にして怒鳴った。私は今まで見たこともない彼の怒りに震え上がった。

私は何も言えず、言葉を詰まらせていた。そして、涼介は私の頬を一発叩いた。「この裏切り者が！」

頬に焼けるような痛みが走り、私は声を上げて泣き崩れた。

もし、ジョージの件を話したら、涼介はもっと怒るだろう。なぜ、私は全てを一人で背負わなければならないのか？

その時、電話が鳴り、菜月からだった。彼女は「誰もいない場所で話そう」と言ってきた。だが、涙を拭いて電話に出ると、彼女の言葉を聞いた瞬間、全身が凍りついた。

「どう？涼介に送った写真、気に入った？あのバーで松本さんがあなたに手を出した場面よ」電話越しに響く菜月の笑い声に、私は壁を掴んで体を支えた。

「あんたね......お義母さんと一緒に私を陥れたんでしょ？！」私は歯を食いしばって言った。

「正解、珠美。そこまでバカじゃなかったのね。今、あんたが持っている一千万円を全部渡してくれたら、涼介にはちゃんと説明してあげるわ。『借金を借りようとして、あなたを連れて行った』ってね。あと、ジョージとの写真も処分してあげるわ」

「菜月......あんたと友達になったことを後悔してるわ！本当に気持ち悪い！」

涙が止まらずに溢れ出し、その瞬間、お義母さんがジョージを紹介した理由も、菜月が簡単に私のジョージへの疑念を払拭した理由も、すべて明らかにした。

お義母さんはその薬入りのランジェリーを使って、ジョージが盲人だと信じ込んでしまった私を彼と寝るように仕向けさせた。そして、その時の写真を撮って脅迫する計画だったんだ。

その時、菜月は私を慰めるふりをしながら、松本さんのところへ連れて行き、ヤミ金を借りさせようとした。

私の貯金額を探りつつ、バーの監