第178話

「バカ野郎」

数人は伊吹嵐の鼻を指してののしった。

「お前の親に教わってないのか、人の鼻を勝手に指すなって」

彼はまぶたを持ち上げ、その場で一人の指をつかみ、直接へし折った。

「あっ」

相手は即座に悲鳴を上げ、腰をかがめて全身が痙攣した。

この光景を見て、残りの数人の嘲笑は突然止み、一様に目を見開いた。

伊吹嵐は淡々と言った。

「誰があんたらを呼んだ？自分を大したことだと思わないで。助手を探しているんだ。祖先を供養するためじゃない。

「ここにいたくないなら、出て行け」

「何があったのか？」

鈴木美香はこの場の騒ぎを聞いて、急いで入ってきた。

「鈴木さん、私たちはこのチームを脱退します。誰が来ても無駄です」

数人は怒りで怒鳴り、鈴木美香に言いつける。

「このチームは馬鹿しななきゃ治さないよ。いずれ御陀仏になるさ」

「あなたも大きな期待はしない方がいいよ。彼らは、誰もが医学界出身じゃないんだから、どんな新薬を作れるというのか？」

「あの裸足の医者に期待するのか？」

数人は喧々囂々で、伊吹嵐を一切の価値もないと罵った。

「世豪君、ドアを閉めろ！この辺のカメラを全部物で隠してくれ」と伊吹嵐は冷ややかに言った。

東田正豪はすぐに理解し、

「はい」と言って、

ドアを閉めようとしてカギをかけようとした。彼らを殴るつもりだ。

これには医療部の数人が驚いて震え上がり、大声で叫んだ。

「鈴木さん、私たち用事がありますから、このお手伝いは本当にできません」

言い終わるか終わらぬ間に、振り返って逃げ出した。

鈴木美香は太陽穴を押さえ、伊吹嵐を睨み付けて言った。

「伊吹嵐、よくもやってくれたね！私の招いた5人の医療部員を追い出して。

「彼らの助けがないと、あなたたちのような医療知識のないチームが10日以内にどうやって新薬を作れるというのか？

「確かにあなたの医術は素晴らしいが、病気を治せると、必ずしも薬を作れるとは限らないよ。

「10日後の新製品発表会を中止するのがいいよ」

「待って、鈴木さん、7日だけだ」と伊吹嵐は彼女を呼び止めた。

鈴木美香は振り返って、驚いて言った。

「7日か？7日でそれができるというのか？伊吹さん、口で言うのは簡単だけれど、実際にやるには」

「7日待ってよ」伊吹嵐は振り返らずに部屋に入り、

「7日の間