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第2話

俺が驚いたのは、上村が嘘をついていなかったことだ。

彼女は本当に処女だったんだ!

「美波、お前……」

俺は思わず彼女の上から降りようとしたが、彼女はまた俺を引き戻した。

「大丈夫、齋藤さん。女の子にはこういう日が来るから」

上村は俺をしっかりと抱きしめ、「次もお店で写真を撮ってもいいか?無料でね!」

俺は大笑いしながら答えた。「無料?もちろん無料だよ!」

今どきの大学生は本当に度胸がある。写真集を撮りたいってだけで、こんな簡単に自分を差し出してしまうんだから。

でも、本人たちが気にしていない以上、俺が何か言うつもりもない。

彼女たちは写真を撮りたいし、俺は生理的な問題を解決したい。

お互い、需要を満たしているだけだ。

俺と上村が関係を持ってから、彼女は俺の店にたくさんの客を連れてくるようになった。それと引き換えに、店での撮影を無料にしてほしいらしい。

そのうち、上村から、俺が撮った写真をTikTokにアップして、10万人以上のフォロワーを持つインフルエンサーになったと聞いた。

俺の店に来る客もどんどん増えていった。

ある日、上村が俺の腕を引っ張りながら、何やら意味深な顔で聞いてきた。

「齋藤さん、大きな仕事を引き受けたいと思いませんか?」

「どんな大きな仕事だ?」

「遠い親戚のお姉さんがいるんです。名前は小池莉菜って言って、お金持ちと結婚したばかりなんですけど、近々ウェディング写真を撮るらしいんです。その時にガッツリ請求してあげてください!ただし、これから1年分の写真は齋藤さんにお願いしないと……」

俺に色っぽいウィンクを送ってきた。

1年分の写真だって?本当に大胆なことを言うもんだな。

「美波ちゃん、別に断るわけじゃないけどな……」

「もう、齋藤さん!私のお姉さん、めちゃくちゃ可愛いなんですよ!この商売、絶対に儲かるから信じてください!」

上村は自信満々に保証した。

俺は苦笑いして、この話を真剣に受け止めなかった。

ところが、その夜、家に帰って風呂に入っていると、突然電話がかかってきた。

「もしもし、齋藤さんですか?」

「そうですが、どちら様でしょうか?」

「小池莉菜と申します。上村美波の従姉です」

なんだと!?

上村、本当に自分のお姉さんを俺に紹介したのか!

小池の声を聞いて、俺の胸は突然高鳴った。

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