第4話

明は突然起き上がり、周りのスタッフは驚きで目を丸くした。

彼は白い布をめくり上げ、顔は青白く、混乱しているようだった。

計画がこんなにうまく進まないとは思っていなかったのだろう、明の表情は苦々しかった。

横にいたひなたは反応が早く、洋太を連れて急いで明の前に駆け寄った。

「これどうなっているの、医者さん、機械の不具合でもあったの？」

彼女は大声で叫んだが、その口調には威圧感が漂っていた。

責任を不具合に押し付けて、機械の問題に変えようというわけだ。

主治医が問題を追及されたくなければ、彼女の嘘に協力しなければならなかった。

「そうですね、患者はただ意識を失っていただけのようです」

「真央も、明はただの事故で気を失っただけなのに、すぐに臓器提供なんて急ぎすぎじゃないの？」

ひなたはふりをして、明を支えながら私を責めた。

先ほどの騒ぎで、病室の周りには人々が集まってきた。

「ここで何が起こっているの？」

「どうやら、あの女性が夫が死んだと思って、臓器提供しようとしていたらしい」

「なんて残酷なんだ、悪女だな」

私は周りの人々の噂を聞きながら、冷静にその場に立っていた。ただ淡々と、胸を押さえている明を見つめていた。

彼は病床から下り、悔しい表情で私の前に立った。

「大丈夫だ、真央。ちょっとした偶然だ。帰ろう」

彼は事を軽く済まそうとしていたが、私は彼らの思い通りにはさせなかった。

「待って、ちょっと何が偶然なの？」

私は明の言葉を無視して、大声で言った。

「あなたたちの病院は、私に死亡通知を出したばかりなのに、1時間も経たずに生き返ったって、こんな診断ミスをする病院が、果たして人を治せますか？」

私は周りにいる人々を見渡した。彼らはほとんどが病気を見に来ているか、親戚を付き添ってきた人たちだった。

「皆さん、考えてみてください。この病院はこんなことを間違えるなんて、安心して治療を受けられますか？」

臓器提供機関のスタッフも驚いた表情をして、リーダーが立ち上がって主治医に向き直り、怒りの表情を浮かべていた。

「竹内先生、これは一体どういうことですか？なぜあなたの病院はこんな間違いを犯すんですか？」

この病院は本来の病院ではなく、規模