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第 0318 話

結婚してから三年間、夫としての彼は墓参りに行ったことがない。

松本唯寧に与えた甘やかしと贔屓と比べて、三年間の婚姻生活が見るだけの価値もないようだった。彼女と比較しない時、薄野荊州と離婚した後、ただ「もう諦めた」「がっかりした」「好きにならなかった」などと思っていた。しかし今となって、彼のことなら、一眼さえもうんざりするようになってしまった。

薄野荊州の口元を少しずつ引き締めてきた。

倦厭や無関心などの情緒が瀬川秋辞の顔からはっきり見えた。彼女はエレベーターを出てから今まで、少しだけ男をチラッと見て、数秒間視線を交わしたことがある以外、その後ほとんど彼に目を向けたことがなかった。あっても、目つ
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