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第11話

彼らはさすが、法律の境界線で生きる狂人どもだ!

ネットユーザーの道徳心の限界を正確に把握していた。

俺は拳を徐々に緩めた。

その瞬間、二人が飛びかかってきたが、俺は妻をしっかりと抱きしめて守った。

痛いか?

いや、痛くない。

俺が一番痛みを感じた日は、もう過ぎ去っている。

あの日、太郎が麗ちゃんの動画を見せた日が俺の最悪の日だった。

その日以来、俺はまるで神経を切り裂かれたかのように、麗ちゃんを傷つけた者すべてを憎んでいる。

拳や蹴りが容赦なく俺に降り注ぐ中、警察のサイレンがまたもや響き渡った。

だが、今回も結果は何も変わらなかった。

またもや釈放された太郎が、得意気に俺の家の窓ガラスを叩き割り、俺は泣きじゃくる妻を抱きしめた。

奴らが俺を屈服させようとしているだと?

ふざけるな!

これは父親である俺の尊厳を踏みにじる行為だ!

娘をこんなかわいそうな形で死なせ、罪人どもがのうのうと生き延びるなんて絶対に許さない。

俺は妻を田舎の実家に避難させ、娘の墓参りに行った。

目の前の写真に映る、手の届かない微笑みに向かって、俺は決死の覚悟を固めた。

調べたところ、太郎たちに精神病の証明書を発行した病院は、山口氏グループ傘下の私立病院だった!

武館の友達たちが送ってくれた写真を見ながら、俺は歯を食いしばった。

写真には、スーツ姿の山口直規に向かって太郎たちが卑屈に頭を下げている様子が写っていた。

これこそ、闇のビジネスチェーンだ!

精神病の証明書を盾にして、太郎たちは村全体で誘拐した少女たちを直規に優先的に渡し、直規はすべての罪を太郎に押し付け、法の裁きを逃れていたのだ。

直規のせいで、どれだけの少女たちが本来の幸せな生活を奪われたのか、想像するだけで吐き気がする!

こんなことは絶対に許せない!

俺は武館の友達たちを集め、一本ずつタバコを配り、酒を振る舞い、最後に地面に深々と頭を下げて跪いた。

友達たちは俺の家庭の事情を前から知っていて、俺がこうするのを見て、全員が目に涙を浮かべた。

「安心しろ。あの野郎どもに必ず報いを受けさせてやる!」

「友達として菊川さんを助けるのは、俺たちが正義を貫くためでもある!」
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