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第336話

「わかった、じゃあお兄ちゃんの言う通りにする!」レラは少し口をとがらせながら言った。

まだ好奇心は残っていたが、お兄ちゃんがそう言うのなら、素直に従うことにした。

「ママが私たちにボディーガードを雇おうとしているんだ」レラは話題を変えた。「もしボディーガードがいたら、私たち自由に出かけられなくなるよ」

蓮は「その時は、君がボディーガードを見張って、僕が一人で行動する」と言った。

レラは少し不安そうな表情を浮かべた。「お兄ちゃん、もしクズパパがあの小林って女の人と結婚したら、もうクズパパに会いに行かないって決めようよ!私たちにはもうパパなんていないってことにしよう!」

蓮は妹の無邪気な顔を見つめ、確信を持って答えた。「彼は小林って女の人と結婚しないよ」

「どうして?」

「だって、あの女の人はいい人じゃないから」

「でもパパだっていい人じゃないでしょ?二人とも悪い人だから、一緒にいるのがちょうどいいんじゃない?」

レラの言葉に、蓮は言葉を失った。

妹こそ、この世界で一番賢い人間なのかもしれない、と彼はふと思った。

……

三千院グループ。

幹部会議。

とわこは、自分が数日間熟考して作り上げたプランを発表した。

出席していた幹部たちは、驚いた表情を浮かべていた。

全員が目を見開き、互いに顔を見合わせた。

マイクは、とわこの永遠の支持者である。

だから彼は率先して拍手を送った!

たとえ彼女が火の中にお金を投げ入れて燃やしても、彼は「いいぞ!」と言って称賛するだろう!

他の幹部たちは、表情を引きつらせながらも、反射的に彼に続いて拍手した。

とわこは社長なので、彼女がどうしたいかは彼女の自由……彼女が楽しければそれでいい。

「皆さん、私のプランが良くないと思っているんですか?」とわこは、彼らの表情を見て、謙虚に尋ねた。

他の人たちはすぐに意見を述べた。

「三千院社長、私たちはあなたが資金力をお持ちだと理解していますが、これはさすがに損失が大きすぎます!少なくとも8億円以上の損失になりますよ!今年はまだ注文がなく、赤字経営が続いているのですから……」

「そうです!2千台のドローンに高級レンズを取り付けるだけでもかなりの費用がかかるのに、さらにそれらのドロ
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