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第8話

私はすでに死んで一日と一夜が経っていた。体はとっくに硬直しているというのに、彼が今さらこんなことをして何になるのだろう。

最終的には母が駆けつけ、疾斗の手から私の遺体を引き取ってくれた。

私が亡くなってからすでに三日が経っていた。疾斗が遺体にしがみついて一緒に寝ていたせいで、体は腐りかけてしまっていた。

彼はひどくやつれ、まるで屍のような顔で母の足元に跪き、「お願いです、楓香を連れて行かないでください......彼女は俺の妻なんです」と懇願した。

母は疾斗を力強く蹴り飛ばし、顔に平手打ちを食らわせた。

「あなたにとって、楓香は本当に妻だったの?あなたは楓香を愛してなんかいない。彼女は愚かにも、あなたに振り向いてほしくてただすがりついていただけ。それで命を落とすことになったのよ」

疾斗は取り乱したように叫んだ。「違う、俺は彼女を愛してた!俺は楓香を愛してたんだ!疾斗は、楓香を愛してた......!」

かつて夢にまで見た言葉が、ようやく彼の口から出たのに......もはや、私はその言葉を求めてはいなかった。

母は私を火葬し、葬儀を行ってくれた。

疾斗も葬儀に姿を見せたが、ほんの二日見ない間に、彼は以前のようなやつれた姿ではなくなっており、黒いスーツに身を包み、多少やつれはあるものの、どこか落ち着きを取り戻していた。

私はその間、疾斗に付き添っていなかったので、何を考えたのかは分からない。おそらく、あの一時的な後悔と愛情の表れも、ただの演技だったのかもしれない。

葬儀の場で、母は激しい怒りを込めて疾斗を非難し、追い返そうとした。

疾斗は非難も殴打も甘んじて受け、ただ、私の母に「どうか、彼女を見送らせてほしい」と懇願した。

母も、私の死後の安寧を乱さないよう、結局は彼の参加を許した。

埋葬が終わると、疾斗は私の墓石の前で跪き、痩せた手で写真のある部分をそっと撫でながら、ぽつりと呟いた。

「楓香......昨夜また夢に君が出てきたんだ。君に会いたい。

君も俺を想ってくれてる?それとも、俺を恨んでるかな。

「俺も自分が許せないよ......どうしてあの時、君を信じてあげなかったんだろう。どうして電話を切ってしまったんだ。どうして、美月の言葉なんかを信じたんだ......」

疾斗の声には、果てしない後悔と自責の念がにじんでいた。

でも、彼は勘
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