第463話

翌朝の朝。

私はうとうとして寝返りを打ち、手を横に伸ばすと、何か余分なものに触れた。

違う、物じゃなかった。

人だった。

私はハッと目を覚まし、自分が誰かに抱きしめられていることに気づいた。抱きしめている人の顔を見ると......

穏やかな目で私を見つめていて、全ての優しさを注ぐように、聞いた。「起きた？」

声は少しかすれていて、少しハスキーだった。

昨夜の記憶が徐々に戻り、少し恥ずかしくなり、考えを巡らせるうちに、再び手を伸ばして彼を抱き返し、さらに彼の胸元に寄り添って、堂々と寝坊を決め込んだ。「起きてない、まだ寝たい」

この眠りは、久しぶりに経験した深い眠りだった。

とても安心感があり、一晩中夢を見なかった。

服部鷹は眉を上げて、だるそうに言った。「豚か？」

「あなたと一緒」

私は彼の胸に顔を埋め、清涼感のあるミントの香りに少し目が覚めた。

彼はクスッと笑った。「俺を豚って言ってるのか？」

「違う」

私は仰向けに彼を見上げ、彼の鋭い顎にキスを落とした。「私はあなたと一緒にいたい」

喜んで、彼と一緒にいたかった。

彼のものになりたたかった。

服部鷹は少し驚いて、私の唇を深くキスしてきた。転がるように私の上に覆いかぶさり、私の体が軟らかくなり、私は必死にと声を上げた。「ダメ、ダメ、ダメ......」

話が途中で止まった瞬間、下腹部に何か硬くて熱いものが押し当てられた。

昨夜と同じだった。

でも、私の顔は瞬時に熱くなり、手足を使って彼の懐から逃げた。「あ、あ、私は上に行って粥ちゃんを見てくる！粥ちゃんが起きてるはず！」

昨夜、彼は私を引き留め、家に戻らせなかった。

粥ちゃんは河崎来依に見てもらっていた。

彼らは年齢差があるけど、性格がよく合うようで、私が電話をかけた時、粥ちゃんは必死に言っていた。「おばさん、心配しないで！粥ちゃんは必ず来依姉さんの言うことを聞くよ！早くおじさんと二人の世界を楽しんで！」

その瞬間、服部鷹は褐色の瞳で私を見つめて、少し笑って言った。「俺を誘惑するだけ？」

「そうだよ」

私は急いでクローゼットに入って服を着替えた。「私は先に帰る」

「ちょっと待って、数分」

服部鷹は渋々、ベッドから起きてTシャツとズボンを適当に着て、洗面を済ませた後、私を引き連れて上に向かった。

エレベーターの中