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第170話

「本当だ!似ているね!」

河崎来依は私の視線に従って見て、少し似ていると感じた。彼は興奮した顔で言った。「早く行こう!」

彼女はシートベルトを外し、すばやく車から降りた。

私もすぐに後を追い、一緒にホテルのロビーに入った。

でも、彼らの姿はどこにもなかった。

私たちはホテルのフロントに向かった。河崎来依は優しい声で言った。「お姉さん、さっき入っていった男女、年齢の差は大きいですか?」

彼女は美しくて笑顔が絶えず、人を油断させるのがとても簡単だった。

一人のフロントデスクの年齢が若く、防がなかった。「結構大きいみたいですね…」

「なんだよ?お前の頭はちょっと大きいように見えるな」

もう一人のフロントデスクは経験豊富で、彼女の言葉をすぐに遮断した。「申し訳ありませんが、お客様の情報は開示できません」

「あのおじいさん、お父さんみたいだ!」

河崎来依は頭をフル回転させ、涙声で言った。「お母さんは彼と一緒に一から出発し、苦労してきたのに、今ちょっとお金を稼いだと思ったら、彼はお母さんの背後で愛人を持っているんだよ!」

私が彼女に嘘をつく能力に驚いている間に、フロントの女性は憤慨して言った。「ああ……ひどい!最低男!」

河崎来依もここでは彼女が決めるわけではないことを知って、もう一人のフロントに向かって手を振った。「お姉さん、教えてください。さっき入ってきた男女は江川文仁と江川アナって言うのか?」

「違いますよ」

フロントは名前を聞いて、明確な答えを出した。「もういいよ。お嬢さん、これで安心できるでしょう?おそらくあなたが見間違えたんですよ」

嘘をついているようには見えなかった。

河崎来依は私を見て、私は首を振った。「間違いではないと思う」

江川アナが着ている服は、昼間病院で着ていたものではないが、私には少し見覚えのあるスタイルだ。

おそらく以前に彼女が着ていたものだ。

そして、私の義父も、永遠に変わらないその格好だった。

間違えても、両方を間違えることはないだろう。

河崎来依は携帯を取り出し、彼女が何をしようとしているのか大体分かったので、手を伸ばして彼女を引き止めて、外に連れ出した。「役に立たない。売春を通報しても何の役にも立たない。警察が来ても、彼らが同じ部屋にいることを確認しても、何も証明できないから」

彼らは名目上の親子
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