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第40話  

由佳はSNSを見ながら吉村总峰に言った。

「これが吉村くんが数日前に言っていた脚本ですか?」

「そう、その通りだよ。」

由佳は微笑んで言った。「おめでとう。良い役を手に入れたんだね。頑張ってね!最優秀男優賞を受賞できるように。」

吉村总峰は評判が良く、さまざまなスタイルや題材の役に挑戦する勇気があり、若手俳優の中では異色の存在だった。少し前にはサスペンスドラマの主役を演じて、絶賛を浴びていた。

「最優秀男優賞?」

「もちろん、実力派は誰だってそこを目指すでしょう?」

「そうだね。最優秀男優賞を取って由佳ちゃんに見せるよ」

吉村总峰との電話を切った後、由佳はSNSをスクロールし、別の急上昇ワードが目に入った。

それは山口清次と加波歩美に関するものだった。

由佳はその内容が何であるか大体予想できたが、興味を引かれてクリックしてしまった。

やはり、これは2人の熱愛に関するものだった。

ファンは山口清次と加波歩美の関係を疑い、加波歩美が主演するドラマ『雲水城』の投資元が山口家の子会社であることから、二人に関係があると信じていた。

ファンだけでなく、由佳もそうを感じた。

このトピックには多くの人が集まり、熱愛を語るファンの数が急増していた。

由佳は自分で自分をいじめ苦しめるように、その急上昇ワードをじっくりと見てしまった。

彼女の目は真剣で、唇は固く結ばれ、袖口をしっかりと握っていた。

あるネットユーザーは、山口清次と加波歩美の動画を編集し、感動的なストーリーを作り上げ、多くのファンを引きつけた。

動画が終わると、由佳は息を止めている自分に気づいた。

由佳は別のアカウントを作り、カップリングのワードをフォローした。

「由佳、大丈夫?さっきSNSのことを見て、本当に腹が立った。」

高村さんがLINEでメッセージを送り、次々と続けた。「加波歩美のチームは本当に卑怯だよ。由佳のせいにするなんて、嫌な人。」

由佳:「大丈夫。最初は腹が立ったけど、今はもう落ち着いている。」

高村さん:「なんで反論しないの?ネットであんなに騒いでいるのに。」

由佳:「クライアントだから、内輪争いは良くないかなって。」

高村さん:「由佳らしくないんr。加波歩美には後ろ盾がいるんでしょ?」

高村さん:「本当に呆れる
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