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第195話

「いろいろなことって、どんなこと?」と由佳は言った。

「私の授業が多くて、一緒に過ごす時間が少ないんだ」と彼は答えた。

「誰が誰を追いかけたの?」と由佳は尋ねた。

「彼女が私を追いかけた」と答えた。

大学時代、彼はダブルメジャーで授業も多く、忙しくて他のことに気を回す余裕はなかった。

イベントも、元々参加したくなかった。

過去を振り返ると、山口清次は目を細めた。

時間が経つにつれ、彼は加波歩美と一緒にいるのが心地よいと感じ、付き合うと決めたことしか覚えていなかった。

山口清次は冷静な性格で、他の大学生たちがライトやバラを用意して彼女を追いかけている時、彼は学業に集中していた。

加波歩美は優しくて気配りがあり、小さな女の子のように彼にべったりすることはなく、時間に関しても非常に譲歩してくれた。

「山口さん、昔の魅w力が衰えないですね。」と由佳は珍しく微笑んだ。

山口清次の瞳が少し輝き、彼は由佳がこんなにリラックスした笑顔を見せるのは久しぶりだと感じた。

心が少し動いた彼は、由佳の頭を撫でて近づきながら、「それなら、私の魅力を感じてみる?」と言った。

「どうやって感じるの?」

山口清次は笑って由佳を抱き上げ、階段を上がりながら、「ベッドに行けばわかるよ」と言った。

「こんなことばかり考えて、食事も終わったばかりなのに、おばさんも見てたよ。」と由佳は山口清次の肩を軽く叩いた。

「食事の後の運動は良いじゃないか。おばさんは経験者だから、大丈夫だよ」

……

29日の夜、由佳は家で荷物を整理しており、山口清次も一緒にいた。

彼女はクローゼットで引き出しを開け、中に入っていた山口清次の男性用ボクサーパンツを数枚取り出し、スーツケースに入れた。

「他に持っていくものはない?」

「これで十分だよ。必要なら向こうで買えばいい」

「わかった」

山口清次は後ろから由佳の腰を抱きしめ、熱いキスを耳の後ろから首筋へと伸ばした。

セックスが夫婦関係を促進するというのは、理にかなっている。

あの日以来、二人の親密さは増し、最近の夜は毎晩していた。

由佳は山口清次の手を押さえて、「ダメよ、明日は飛行機で疲れるから」と言った。

「一回だけ」山口清次は由佳をベッドに優しく寝かせた。

……

翌日、昼の便で、由佳は遅くまで寝ていた。

9時に起きて階
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