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第7話

その後の2日間私はぼんやりと過ごしたが、母を心配させないように平気なふりをし続けた。

りさが教えてくれたのは、今夜またイベントがあるということ。

私は急いでお金を返そうと思い会場に向かうことにした。

今夜はスターと富豪たちの集まりで、テレビドラマの主役やアイドルグループのメンバーをたくさん見かけた。

その中に、暗い表情をしたこうたがいた。

みんなはお酒を飲んだり、ゲームを楽しんでいた。

私はりさに無理やり二人の男性スターの間に押し込まれた。

「何を遊ぶ?」

「サイコロを振るよ」

隣の男性スターが大笑いし、私が初心者だと気づいたようだった。

こうたは私をじっと見つめていた。

「負けたら一枚脱ぐことにする」

周囲を見渡すと、十数人がいた。

どうやら今日はこうたが私に復讐を企てているようだ。

りさは私の困惑に気づき、酒杯を持って近づいてきた。

「こうたさん、小羽はまだわかっていないので、私が彼女の代わりに謝ります。私と遊びましょうよ」

こうたは冷たい笑みを浮かべ、りさを横に押しやった。

「うるさい、余計なことはするな」

こうたは酒杯を持ち上げ、薬を一粒入れて私に差し出した。

私は首を横に振った。

「飲まない」

この酒を飲んだら、意識を失うか、操られるか、麻薬の道に進むことになるだろう。絶対に飲みたくなかった。

こうたは私の顎をつかみ、酒杯を近づけた。私は口を固く閉じていた。

「自分で飲め。20万円あげる。俺を満足させれば、さらに20万だ。断れば、全員でお前を襲わせるぞ!」

私は恐怖で涙があふれた。この世界は本当に簡単に入れる場所ではないと再確認した。

周囲の人たちは笑いながら、私をまるで家畜のように扱っていた。

私は死ぬことが怖くて、家族を守れないことが不安でたまらない。

お金が必要だけれど、自分の人生をここで無駄にするわけにはいかない。

泣きながら懇願した。

「ごめんなさい、こうたさん、どうか許してください!」

こうたは一発で私を殴りつけ、私は倒れ込んで口から血が流れた。

りさが助けようと近づいてきたが、こうたに止められた。

「お前が連れてきたのだ。彼女は飲まないなら、お前が飲め!」

りさはその薬が何であるかを知っているようだった。

「こうたさん、私があなたと遊ぶから、その薬は飲まなくてもいいでしょう」
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