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第6話

校長と渡辺先生は私の話を聞いて、驚きの目を三浦家の人々に向け、同時に問い詰めた。

「美保の競技枠をわざと潰したのはあなたたちですか?」

校長は怒りで震え、私を守るように前に立ち、声を荒げた。

「自分たちが何をしたか分かっているのですか?美保はすでに国際賞の得点に達していたのに、突然『枠が通らなかった』なんて言い訳で賞が取り消されたんですよ!美保がどれだけ競技のために努力してきたか、知っていますか?もうすぐ受験なのに、彼女は3ヶ月も入院していたんです。全科目を再復習する時間がどれほど限られているか、あなたたち親として分かっているのですか!」

話の途中で、渡辺先生がふと口を開いた。

「そういえば、三浦家のお嬢様の誕生日パーティで、誘拐犯が三浦家のお嬢様ともう一人の女の子を人質にした事件があったそうです。三浦家のお嬢様は助けられたけれど、もう一人の女の子は18階の屋上から突き落とされて、たまたま敷かれたクッションのおかげで命拾いをしたとか。もしかして......」

私ははっきりと頷き、認めた。

「その女の子が私です。それで3ヶ月も入院していたんです。そして、医療費も全部、私が以前取った奨学金で払いました」

室内は一瞬で静まり返った。

三浦母はどうしていいか分からず、再び私の前に来て言った。

「美保、パパとママが悪かったわ。競技枠や学校のことは全部私たちがちゃんと手配するから。ママ、家に美保のために新しいお部屋を用意したのよ。前にママの料理が食べたいって言ってたでしょ?海鮮料理をたくさん作ったから、帰ってきてくれない?」

智也も必死の表情で私に懇願した。

「美保、本当に自分たちが間違ってたんだ。どうかもう一度チャンスをくれないか?」

私は拳を握りしめ、堪えきれずに冷笑した。

「何?あんたたちも智也と同じように『再生』の話でもするつもり?もしそれが本当だったとしても、私はゴミ箱か何かなの?あんたたちの罪悪感に付き合って、気持ちよくさせるための?ふざけるのもいい加減にして!」

渡辺先生が私の肩を掴み、興奮しすぎないようにと言いながらなだめてくれた。

「美保、落ち着いて、落ち着いて」

それから渡辺先生は校長に向かって言った。

「校長、彼らが美保の保護者だという証拠が出せないのなら、先に美保を連れて帰ります」

校長は頷き、三浦家の人々が追いかけ
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