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第 811 話

ผู้เขียน: 水原信
その条件だけでも、彼女の心を浮き立たせるには十分だった。

戦争の苦しみから解放されたい、それだけが彼女の願いだった。

かつて自分も美貌と才知を兼ね備え、一時は江国男性と結婚する幸運を掴んだ身だ。

だが、今は状況が違う。目の前にいる海咲を見つめながら、彼女はもう何もせずに待つわけにはいかないと感じていた。

「海咲、早く着替えておいで。服がすっかり濡れてるよ」おばちゃんたちが海咲を呼んだ。

リンもすぐさま声を上げた。「私の服着てみてよ、サイズそんなに変わらないし!」

「ありがとう」ちょうど海咲も背負っていた篭の中の薬草を整理し終わったところだった。

彼女たちが用意した服は手作りで、布を自ら織り、縫
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