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第 0542 話

著者: 水原信
last update 最終更新日: 2024-11-24 18:00:00
紅は海咲を見つめ、歯を食いしばって言った。「ごめん」

彼女の手は徐々に離れ、海咲はその手を放したくなかった。命を助けたい一心で、必死にその手を握り続けていた。

しかし、突然、紅は海咲の手を欄干に置いた。

海咲は驚き、紅を見つめた。

紅は言った。「生死は運命に任せるしかない、これ以上手伝えない」

海咲は両手で欄干を必死に握り、足元には支えがなく、とても辛そうだった。もうすぐ握りきれなくなりそうだ。

「海咲!」

州平は海咲が吊るされているのを目の当たりにし、何も考えずに駆け寄った。

「隊長、危ない!」

彼の後ろにいた者たちは、彼を止めようとしたが、州平は海咲のことしか頭になかった。危険など顧みる余
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