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第 0410 話

「それじゃあ、私たちはこれで」海咲が言った。

「はい、次にまたお二人をお会いできることを願っています」院長が返した。

州平は子供たちを見渡し、去る前に忘れずに聞いた。「僕たちを何て呼ぶんだ?」

「お兄さん、お姉さん!」子供たちは口を揃えて元気よく答えた。

礼儀正しかった。

州平はさらに続けて言った。「お兄さんやお姉さんじゃないなら、なんて呼ぶ?」

「おじさん、おばさん!」子供たちはすっかり覚えた様子だ。

これはもう何度も教えたことだった。

彼らはちゃんと覚えている。

海咲の視線が州平に向かう。子供たちからの呼び方がすっかり気に入っているらしく、州平の顔には笑みが浮かんでいた。

「おじさん、おば
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