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第 0042 話

翌日。

海咲が目を覚ますと、州平がネクタイを締めている姿が目に入った。

彼女が目覚めたことに気づくと、州平は言った。

「ベッドの横に牛乳を置いておいたから、起きたら飲んでね」

海咲は反射的にベッドの横を見やり、そして尋ねた。「あなた、どこに行くんですか?」

彼が昨夜、「起きたら家に帰る」と言っていたことを、彼女は覚えていた。

「ちょっとした用事があるんだ」と彼は彼女を見ながら答えた。

「先に運転手を呼んで、君を送ってもらうよ」

海咲はベッドの端に座り、静かに州平を見つめていた。

彼が身支度を整える様子を見て、黙っている彼女を見つけた州平は、ベッドの横に置いてあった牛乳を手に取って、優しく言った
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