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第 0030 話

視線を手に移すと、彼女が蕁麻疹で赤くなった手を掻いていることに気づいた。

州平はすぐに彼女の腕を引っ張り、掻かないようにした。「手が痛む」

「でも......かゆい」海咲は苦しそうに呟いた。

州平は思わず眉をひそめた。「アレルギーのくせに、なぜ酒なんか飲んだ?」

海咲はぼんやりと目を開け、そばにいる人が州平だと気づいた。「州平さん?ここは?」

「家だ」

州平は邪魔な靴と服を脱ぐ手伝いをし、布団をかけてくれた。すると、少し酔いが覚め、海咲は同級生の同窓会に出席していたことを思い出した。お酒を飲んでいたら、何かのトラブルに巻き込まれていた。それから、州平が現れて......

「あなたが送り返してく
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