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第7話

無数の憶測が飛び交う中、私はネット上のコメントを見ても心は静かだった。

1時間後、山田から電話がかかってきた。彼の声には疲れがにじんでいた。「もういい加減にしてくれないか?美穂、俺と結婚すれば、それで怒りも収まるだろう?」

この時、彼がそう言ったのを聞いて、私は吐きそうになった。

「山田、あなたにそんな資格があると思う?あんたは半分共犯よ。絶対に許さない!」

そう言いながら、私はこれまで整理してきたすべての証拠を公開した。あの日、山田に解毒薬を頼んだ連絡内容、電話の録音、すべてを、

山田を直接タグ付けして投稿した。「だからあの日、私は4時間もあなたを待った。私の家族が救命薬を待っている間、お前は林と病院でいちゃついていたの?」

「彼女は知っていてあえて不倫をし、お前は二股をかけた。そのせいで私の家族十数人があなたたちの愛の犠牲になったんですね?」

この投稿はネットで瞬く間に拡散され、大きな反響を呼んだ。証拠を目の当たりにした人々は、怒りのコメントを山田と林のSNSに次々と書き込んだ。

「最初は炎上商法かと思ったけど、これってもう殺人じゃないか?警察に通報しよう!」

「命を救う薬を渡さなかったなんて、山田輝、お前どうしてそんなことができたんだ!」

「愛が冷めたなら正直に言えばいいじゃないか!家族全員を失わせるなんてひどすぎる!」

「不倫相手があえて薬を渡さなかったって、本当に最低だ!」

「この男、本当にクズだ!二股かけるわ、女を犠牲にするわ、信じられない!」

「山田輝、逃げたの?」

私はさらに、山田が私に「結婚しよう」と提案してきた録音も公開した。

それがまた火に油を注ぎ、あいつはついに携帯をシャットダウンした。

かつて私がネットで炎上されたのと同じように、今度は彼らが世論の矢面に立たされていた。

この間、私は何も発言せず、ただ一撃で大きな証拠を放った。それだけで十分だった。

林は耐えられなくなったのか、私に電話をかけてきた。「高橋、一体何がしたいの?」

「殺人には命で償う。それだけよ」

「お前!結局山田が欲しいんでしょ?私、もう彼との結婚を認めるから!」

「山田なんてゴミ、欲しいならくれてやる!でも血の代償は必ず払ってもらう。お前たち全員に!」

林は電話越しにヒステリックに叫び声を上げたが、私は冷静に電話を切って、少し笑っ
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