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第11話

私は霗莹を怒りに満ちた目で睨みつけた。彼女が私をこんな状態にしたことへの怒りだけでなく、何よりも兄の真心を踏みにじったことが許せなかった。

「本当に心の腐った女ね!私を重傷にして顔まで傷つけた上に、兄を騙そうとしたなんて!」

霗莹は地面に崩れ落ち、震えながら「違う、違うの……」と呟き続けていた。しかし、兄の目は冷たいままで、彼女に対する情は一切残っていなかった。

「連れて行け」と、兄は冷たく命じた。

霗莹は警察に強制的に連れ去られ、その悲痛な叫び声が病院の廊下に響き渡った。やがて彼女とその一味は全員、罪を犯したことから逃れることなく、刑務所に送られた。

あの日の接風宴に参加していた人々は、その後、彼らの家族が経営する企業が次々と倒産し、かつての繁栄を失い、一気に奈落の底に突き落とされた。

また、霗莹のライブ配信によって私に対する誤解が広がり、私の生活に大きな影響を与えた。兄は私の名誉を回復するために、多額の費用を投じて各メディアを通じて真実を公表した。その結果、私に対する誤解は解け、霗莹こそが浮気女であったことが世間に明らかになった。

霗莹は刑務所内で、かつての友達であるはずの彼女の「親友」たちから報復を受け、他の囚人たちからも厳しい扱いを受けていた。彼女は日常的に殴打され、侮辱されるようになった。

そしてついに、ある日、刑務所内での争いで彼女の顔はガラス片で深く切り裂かれた。さらに、白い背中には、他の囚人によって「浮気女」という大きな文字が刻まれた。

霗莹はその出来事をきっかけに精神を崩壊させ、以降は自分を「社長夫人」と名乗り、狂気じみた日々を送るようになった。

一方で、兄は私のために海外の最高の医療専門家を手配し、私を伴って治療のために外国へと飛んだ。背中の焼印は時間と共に治癒し、やがて完全に消え去った。

そして再び、一年が過ぎた。今年も音楽祭の季節がやってきた。私はようやく夢見ていた「ギャル服」を身にまとい、友達と共に思いっきりフェスを楽しんだ。

「完」
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