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第13話

紗菜は無期懲役になった。自分の行いがネットで嘲笑されているのを見たとき、どこからか刃物を盗んできて、自分の首を切って自殺した。

朝陽は病院に送られた。

彼は全身を硫酸で焼かれて、顔がめちゃくちゃになっちゃったんだ。修復には何度も痛い手術が必要で、手術後も元に戻ることはできなかった。

彼と紗菜のことがばれちゃったせいで、安倍グループの株価は一晩で急落して、破産寸前になっちゃった。

最初の手術の時、朝陽は一度死にかけたんだ。

目が覚めた時、朝陽のお母さんが言ってたけど、彼はずっと私と悠翔の名前を叫んでたらしい。

それで朝陽のお母さんがうちに来て、涙を流しながら「彩心、悠翔のこと、うちの安倍家が悪かったんだ」と言ってきた。

「でも、うちには朝陽しかいないんだから、伯母さんお願い、朝陽に会ってやってよ。じゃないと、彼、もう生きられないから......」

自分の息子のために、朝陽のお母さんは頭を下げてお願いしてきた。

私はただ、ぼーっと彼女を見つめながら、「伯母さん、これが親が子供に対して持つべき本心なんじゃないの?」って言った。

私は絶対に許せない。

朝陽は冷酷に、自分の息子の半分の手を切り落とした。

それで、彼は死んでも全体が揃わなかったんだ。

朝陽のお母さんは一瞬、言葉を失った。

私は首を振って笑って、「私は彼に会いに行かないし、一言も伝えない。これからは、橋は橋、道は道、二度と会わないことを願ってる」と言った。

朝陽のお母さんは、背中を丸めて帰っていった。

3日後、病院から荷物が届いた。

それは朝陽がサインした離婚届だった。

彼は「ごめん、元気でいて」とだけ書き残してた。

聞いた話だと、朝陽はサインした後、完全に精神が崩壊したらしい。

精神安定剤を打たれた後、彼はいつも悠翔と私の名前を叫びながら目を覚まし、狂ったように泣いて、また薬を打たれて眠りに落ちていった。

何度も辛い手術を受けた後、彼は硫酸の治療を終えた。

それで安倍家の人たちに精神病院に送られたんだ。

その後の長い人生で、私は彼に一度だけ会った。

その時、私は新しい人生を始めてた。

可愛くてお利口な娘もいたしね。

娘を連れて悠翔のお墓参りに行った時、娘が菊の花を抱えて、突然私の足に抱きついて「ママ、あそこに怖いおじさんがいる!顔が傷だらけだよ!」って叫んだ。
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