第8話

老人ホームで、林原光一は坂本静香の前にひざまずき、重々と三回頭を下げた。

坂本静香は顔の涙をぬぐい、突然立ち上がって林原光一をつかみ、彼に思い切りビンタをした。

「あなたは林原智也と同じで、善悪の判断がつかない。何かあるとただ逃げようとするだけで、少しも責任感がない。

心は頑固で、悪人に騙されて夢中になり、本当に誠意を持っている人をゴミのように扱う。

本当に死んだのが美奈ちゃんじゃなくて、あなたのことを望んでいる。

これから二度と私のところに来ないで。私にはあなたのような息子はいない」

林原光一はよろよろと老人ホームを出て、林原智也の主治医から電話がかかってきて、彼がどこにいるか焦って尋ねた。

彼はこの時初めて林原智也がまだ病院に横たわって彼から肝臓を移植してもらうのを待っていることを思い出した。

「俺の肝臓を全部父さんにあげる。俺のような人は生きる価値なんてない。

俺の美奈ちゃんを探して、彼女を家に連れて帰る」

林原光一は手術台に横たわり、ずっとつぶやいていて、絶望の目で手術室の天井を見つめていた。

「死んだら、美奈ちゃんに会える」

彼は一心に死を求めているので、血圧が非常に不安定だった。手術中に心臓が突然停止した。

その瞬間、林原光一は巨大な光の柱を見た。光の先には私の後ろ姿があった。

彼は口元を上げた。「やっぱり俺を許してくれないんだ。どうしたらあなたに許してもらえるんだろう？」

手術が終わった後、林原光一は医療者が気づかないうちに体につけていたチューブを抜き、死を求めた。救助された後も再び妨害を突破して、六階から飛び降りて、足と肋骨を折った。

林原光一は地面に倒れて、血が彼の体の周りからにじみ出して、咲いている花のようだった。

「よかった、やっと美奈ちゃんに会える」

残念ながら今回も彼はまた蘇生され、ベッドに縛り付けられた。食事をしたり、トイレに行ったりする時も誰かが見張っていた。

退院した後、林原智也はずっと彼を見張って、彼が再び自殺しないように恐れていた。

彼は林原智也が料理をしている隙に、いっぱいの消炎薬を飲み込んだ。見つかった時には既に口から泡を吹いていた。

医療者が彼を救急車に乗せようとした時、彼は僅かに残っている意識でドア枠を必死につかみ、救助を阻止した。

「お願いだから、俺を死なせてください。死んだら