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第5話

兄はちょうど義姉と一緒にお風呂から上がったところだった。

次の瞬間、義姉の電話が鳴った。

画面に表示されたのは豪司からの着信だった。

兄は疑問を抱いて言った。

「こんな遅くに、誰だ?」

義姉はもじもじしながら言い訳した。

「あ、あの、友達なの。明日買い物に行く時間を聞いてきたのよ!」

兄は義姉の言葉を信じ込み、優しく言った。

「そうか、じゃあもう少しお金を送るよ!」

義姉は偽りの笑顔を浮かべながら、バルコニーに行き、慎重に電話を接続した。

「だから言ったでしょ?家にいるときは電話をかけないでって!」

電話の向こうから豪司の恐怖に満ちた声が聞こえた。

「月穗が死んだ……、彼女は死んだ……どうしよう……」

「何?」

義姉は信じられない様子で言った。彼女はベッドに横たわる兄を一瞥し、その後声を潜めて言った。

「お前、頭がおかしいんじゃない?私が彼女を脅かせって言っただけで、殺せなんて言ってないでしょ……お前がどうするか聞いているなら、お前が殺人者よ!」

本当に笑える。

この時、二人は責任を押し付け合っていた。

意外にも、豪司は冷静さを保ちながら言った。

「もし俺に何かあったら、お前も楽にはいかないからな!俺たちは同じ船に乗っている仲間だ。今すぐ、旦那からもっと金を引き出して、すぐに国外に逃げよう!」

電話が切れた後、義姉の手は震えていた。

彼女は唾を飲み込み、すぐに洗面所に駆け込み、顔を洗って冷静を保とうとした。

その間、兄は携帯を手に取り、私のチャット画面を何度も見返していた。

彼は疑問に思っただろう。

いつもくっついている私が、どうしてこんなに長く外に出ているのか、メッセージ一つ送ってこないなんて。

兄は考え込み、携帯を使って声を録音した。

「月穗、もし帰らなければ、二度と帰ってくるな!」

やはり冷たい口調だった。

私が外で死んでしまったとしても、兄は気にしないだろう。

残念ながら、私はもう死んでしまった。兄に伝えられない。

しばらくして、義姉は気持ちを整え、寝室に戻り、兄の腕に寄り添った。

「あなた、明日友達と買い物に行くから、もう少しお金を多く振り込んでくれない?」

兄は義姉の顔に甘いキスをし、ためらうことなく五十万を振り込んだ。

「冉鈴、普段会社が忙しくて、君と一緒に過ごす時間がないから、すごく申
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