「まぁ7年間のうち、初めの2年間は口約束の許嫁だ。2人が一緒に住んでいたという情報は集めてあるが…浮気については…許すとして…」そう言った瞬間2人の顔がパッ明るくなる。本当にわかりやすい。「問題はそこじゃないんだよ。子供だよ。子供がいることを黙ってましたよね?アドルフ君は…そして、結婚後も関係を続けていたと…2人は結婚されていたんですか?」結婚したあとに二人が一緒に店に来ていたと、証言は取れている。「結婚はしてないわ!!そうよね?アドルフ。」「《《結婚は》》ねぇ…。」確かに、この国では結婚する時に書類を提出しなくては行けない。籍を入れることはしていなくても、重婚する方法は他にもある。同棲を2年以上続けることだ。そうすることで事実婚という扱いになるが、既婚者がいての事実婚は認められていない。この国は愛妻家が多いこともあり、重婚は認められていない。もし重婚が発覚した場合は…重い罪に問われることとなるだろう。「お、お、おお前が帰ってこないから、失踪届を出したし、重婚にはならないはずだ。」「残念でしたね。失踪届けを出してもその後と処理をせず、そのままにしていた時点でアドルフくんは既婚者のままなんですよね。まぁ、その証拠に、あなた方には毎月《《私が》》魔物討伐で稼いだ銀貨30枚を5年間。計1800枚が支払われていたはずです。」支払われた金額の書類を一緒に渡す。「私は何も知らなかったの!結婚してることも知らなかったわ!」ガーナが叫び出す。そもそも誰も働いていないのに毎月銀貨30枚が届くのだ。善良な人であればこの違和感に気づいてアドルフに聞くものでは無いだろうか。「なるほど。ガーナさんは何も知らなかったんですね。でも…ざーんねーん!そんな言い訳通用すると思ったのか?」そこまで伝えると、兄さんが私の代わりに話しはじめた。「エルがいない間のことを調べた。お前らは知らないみたいだが…俺たちアルデン
Terakhir Diperbarui : 2025-04-10 Baca selengkapnya