「よいっしょ……」 妊娠八ヶ月を過ぎてきて、だんだんと重くなってきたこの身体。歩くのさえ、以前よりも少し困難な感じがしてきた。 そしてもう12月も半月を過ぎて、年末年始に差し掛かろうとしていた。「お母さん、今年のクリスマスはケーキどうする?」 わたしがそう聞くと「ケーキならもう予約してあるわよ」と言われた。「そうなの?」「ええ。……実来、今年のクリスマスは、森嶋さんも家に呼んでクリスマスパーティでもしましょうか」「えっ、本当に?」 京介さんも一緒にいいの?「ええ。だって実来の旦那さんになる人だもの。みんなで楽しくパーティーしましょう」「やった!嬉しい。……あ、赤ちゃんも喜んでるみたいだ。動いてるよ、元気に」「そう?赤ちゃんもパパに会えて嬉しいのね、きっと」「早速、京介さんに連絡して聞いてくるね」「ええ」 わたしは一度の部屋に戻り、京介さんに電話をかけた。「もしもし、実来? どうした?」「あ、すいません京介さん。今忙しい……ですか?」「いや、今はお昼休みだから大丈夫だけど……どうした?何かあったのか?」 わたしは電話越しに「えっと、京介さんは……今年のクリスマスって、空いてますか?」と聞いてみる。「クリスマス?……ああ、日曜日だから仕事は休みだよ」「本当ですか?」 良かった……。誘っても大丈夫かな?「あの……もしよければ、家でクリスマスパーティーをするんですけど、京介さんも一緒にやらないかって、お母さんが」「本当に? 俺がいても大丈夫?」「はい。お母さんも、ぜひ来てほしいって言ってて」 わたしがそう話したら、京介さんは「……そうか。ならせっかくだし、お邪魔させてもらおうかな」と言ってくれた。「はい!ぜひ来てください。 美味しいケーキも用意しますので」「あはは。ケーキ食べたいのは実来だろ?」 そう言われてしまい「あ、バレてしまいましたね」と笑った。「実来のことならなんでも分かるよ」「……参りました」「あはは。実来は本当に可愛いな」 「ありがとうございます。……あ、そうだ。今日は、赤ちゃんがすごく動くんです」 今日は一段と元気でよく蹴っている気がする。「そうなのか」「はい。きっと赤ちゃんは、パパに早く会いたいんだと思います」「そっか。それは楽しみだな」「はい。赤ちゃんよく動いてるので、きっとこの
Last Updated : 2025-03-17 Read more