白夜は即座に「分かった」と答えたが、海咲は納得がいかず、何か言おうとした瞬間、白夜が彼女の手を掴んだ。「海咲、今の状況でお前が追いかけて行っても、何もできない」彼は落ち着いた声で続けた。「全て葉野州平に任せろ。心配するな、俺がここにいる限り、どんな薬でも必ず手に入れてみせる」白夜は唇を引き締めながら、確信を込めてそう告げた。その決意は、彼が再び薬人に戻る覚悟さえ示しているようだった。海咲は白夜が全力で助けてくれると分かっていたが、今の彼女の心を占めていたのは、星月への心配だった。わずか5歳の子供が、これほどの痛みを背負わなければならないことが、母親として胸を引き裂くような思いだった。
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