彼の言葉は途中で途切れたのに、由佳には全部わかってしまった。顔が一気に赤くなる。本当はわかりたくなんてなかったのに。全部、清次と高村のせいだ。彼らに引きずられて、どんどん変な方向に染められてしまった!由佳が黙っているのを見て、清次は彼女が口では否定しながらも心の中では認めている表情を想像し、思わず声を出さずに笑った。そして低い声でこう囁いた。「君もそう考えてるんだろう?」「そんなことない」「わかってるよ、君もそう思ってる。いい子だ。今すぐ両手を胸の上にゆっくり置いてみて」その声は低く、とても魅力的で、まるで地獄の悪魔が善良な神のふりをして純粋な少女を少しずつ堕落させ、深い闇に引きずり込むようだった。気がつくと、まるで操られているように、由佳の体は自分の意思とは裏腹に動いていた。反応した時には、すでに清次の言う通りに両手を胸に置いていた。悪魔のような声が再び響く。静まり返ったバスルームではその声が際立って聞こえた。「揉んでみて。力を入れて。俺が前にやったみたいに」浴用タオルが床に滑り落ちたが、由佳はそれを拾おうとはしなかった。息が少し荒くなり、目を半分閉じ、下唇を軽く噛む。悪魔が次々と指示を下すたび、由佳はそれを神の声と信じ込み、言われた通りに真剣に従ってしまう。やはり、神が言った通り――彼女はもうすぐ最高の瞬間を迎える。清次は彼女の変化に気づいたのか、さらにしゃがれた声で囁く。「声を出して」由佳は目を閉じ、体を震わせながら、足元がふらつく。「んっ」「俺の名前を呼んで」「清次」余韻に包まれた由佳は、息を切らしながらも、柔らかく甘い声で応えた。「もう一度呼んで」「清次」数秒間、電話の向こうが静まり返り、微かに低い息遣いが聞こえたような気がした。沈黙が広がる中、清次は身支度を整えつつスマートフォンの画面を見ると、いつの間にか由佳が電話を切っているのに気がついた。彼は口元を緩め、彼女が羞恥と怒りで慌てて電話を切る姿を思い浮かべ、思わず笑みを浮かべた。浴衣を羽織った由佳は、指先で床に落ちたタオルの端をつまむと、まるで汚いものに触れたかのように洗濯かごへ放り込み、バスルームから逃げ出すように飛び出した。きっとさっきの私は何かに憑依されていたに違いない!そうでなければ、なん
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