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第200話

ゆき:「月宮お兄さん、あなたは本当に優しすぎます。どう感謝したらいいか分かりません!」

ゆき:「涙目のスタンプ」

月宮:「素直に受け取って。何かあったらいつでも言ってくれ」

ゆき:「ありがとう、月宮お兄さん」

かおるは振り込まれた20万円を見て、口元に冷たい笑みを浮かべた。

「かおる!」

その時、寝室から男性の声が聞こえてきた。

かおるは白目をむき、アカウントを切り替えて寝室に入った。「何か用?」

さっき20万円を受け取ったばかりなので、今は少しだけ月宮が好ましく見えた。

まあ、ほんの少しだけど。

月宮はカップをちらっと見て、「喉が渇いた」と言った。

かおるは月宮のカップを持って外に出て、水を注ぎ、それを月宮に差し出した。「はい、どうぞ」

しかし、月宮は受け取らず、淡々と言った。「もう喉は渇いてない。トイレに行きたい」

その瞬間、好感度は一気に消え去った。

かおるはこの水を月宮の顔にぶっかけたい衝動に駆られたが、なんとか耐えた。

この男、本当に手がかかる…もし本当にそんなことをしたら、後で自分がどれだけ苦しむことになるか、かおるは想像もしたくなかった。

かおるは水のカップを置いて、月宮の腕を自分の肩に回し、支えながら立たせた。

月宮の体重が全てかおるにかかり、かおるはよろけて倒れそうになった。

かおるは月宮を見上げ、少し怒りを込めて「お前…」と呟いた。

月宮は目を下に向け、かおるの怒りを感じ取りながら、眉を上げて「どうした?」と聞いた。

かおるは黙り込んで、今は耐えるしかないと自分に言い聞かせた。

かおるは皮肉な笑みを浮かべ、「ちゃんと立って。もしまた倒れたら、ただじゃ済まないわよ、脳震盪だけじゃなくて」

死んでしまえばいいのにと心の中で呟いた。

月宮はまるでかおるの考えを見抜いたかのように、楽しげに言った。「もし俺に何かあったら、君が全部責任取るんだよ?」

かおるは何も言えなかった。

「だから、君の残りの人生を俺に捧げるためにも、しっかりと支えてくれ」

かおるは心の中で叫んだ。20万円じゃ全然足りない!

かおるは苦労しながら月宮をトイレに連れて行き、月宮がトイレに座った瞬間、月宮が眉をひそめたのを見て、思わず「どうしたの?ズボン脱がせるの?」と言ってしまった。

月宮はただ座った時に頭がくらくらしただけで、かお
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