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第 0351 話

瀬川秋辞は剥いたじゃがいもを洗おうとしていたが、床に油があったのに気づかず、履いていたスリッパの滑り止めがうまく効かなかったせいで転んでしまった。

転ぶ際に料理台の上の食器も一緒に倒してしまい、ガシャーンガシャーンと大きな音を立てて散らばった。

根本煜城は素早く彼女を助けようとしたが、長い間しゃがんでいたせいで足が痺れてしまい、彼女を支えきれず、自分も転んでしまった。結局、彼自身が彼女の人間クッションとなる形になった。

根本煜城が下敷きになったとはいえ、彼の鍛えられた体は引き締まっており、硬さは床のタイルと大して変わらなかった。

瀬川秋辞は目の前が眩んで、頭がぼんやりしており、一瞬、今の状況が
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