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第 0017 話

それを聞いた薄野荊州は暗い目で彼女を見つめた。

離婚しようと騒ぎ始めて以来、彼に対する瀬川秋辞の態度が冷たくなった。それで彼の心が何か塞がれたようで、出すことも飲み込むこともできず、いつもイライラしていた。

「母さんは病気なのに、まだ離婚のことを考えてるか?瀬川秋辞、良心が痛くないの?」

彼女の良心?

彼の度重なる無関心と疎外によって徐々に磨耗されて無くなった。

「そう思うなら、そうなんだろう」

彼女の無頓着な態度に薄野荊州は目を細めて、この間彼女が男性用バッグを彼の前で買ったことを思い出してきた。

その時、そのバッグはきっと彼を怒らせるために買ったもので、数日もしないうちに自分のところに届く
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