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第 0025 話

荊州は一歩前に出て、忱晔の視線を遮るようにした。「分かった。先に行ってくれ」

その瞬間、秋辞はすでにドアを閉めていた。

忱晔は何かに気づいたようで、心得たように視線を戻し、短く「うん」と返事をしてスイートルームを出て行った。

寝室の中で、秋辞は自分のほぼ裸の体を布団に包み込んでいた。半分後に荊州がドアを開けて入ってきた。ベッド上で布団に包まっている彼女を見て、冷笑を浮かべた。「今さら恥じらいを覚えたか?」

秋辞は彼が何を意味しているのか理解していたし、過去のことをほのめかしているのも分かっていた。

彼女も負けじと返した。「誰だって目がくらむことはあるわ。あなたには感謝しなければならないわね」

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