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第73話

「恥ずかしいことをするな!」

「あぁ?」

伊賀丹生は目を開けて、驚いた顔をして言った。「南姉さん?!なんでここにいるの、えっと……」

そして、恥ずかしそうに頭をかいた。「姉さんも来たか」

「うん、私も河崎来依とキスをするために来たの」

私はからかいながら、玄関の靴箱を指差した。「すきにして」

彼の様子を見て、彼はもう初めてきたことじゃないとわかった。スリッパを持ってあげる必要はなかった。

振り返って、私は河崎来依に尋問するような目で見た。

河崎来依は肩をすくめて言った。「絶対に南が思っているようなことじゃない、私はまだ独身だよ」

「南姉さん、結婚の知らせを待っていてね!」

伊賀丹生は困った状況から回復し、スリッパを履いて楽しそうに話を受けた。

河崎来依は言った。「出て行け、どうして来たの?」

「病気だって言ったのに、見舞いに来たよ」

「見舞いに来るなら手ぶらで来るの?」

「教えてくれたから、私は心配して何もできなかった。待ってて、今注文するよ」

……

私は賢明にも絵の板を抱えて寝室に入り、窓辺に座って仕事に集中した。

今は幼稚園が終わる時間で、階数は高くないので、子供たちの遊び声が聞こえてきた。

私は頻繁に気を散らされた。

我慢できずに、自分の子供が将来どんな風になるのか考えてしまった。

もし男の子なら、江川アナのような容姿になればいいな、江川アナの容姿は指折りのイケメンで、体格も長身だった。

しかし、性格はそんなになりたくなかった。

偽善的で、変わりやすく、それにクズだ。

もし女の子なら、私のようになってほしかった。もっと愛を与えて、彼女をいつまでも日差しの中で生活させてあげたかった。

私と同じように、わずかな光を見ると、それを至宝としてしまうなんてやめるように欲しかった。

どれくらい経ったかわからないが、河崎来依がドアを開けて入ってきた。「南ちゃん、外に出て気分転換しない?」

「どこに行くの?」

「行けばわかるよ」

河崎来依が私を引っ張って言った。「行こうよ。一緒に出かけて、私についてこないと、きっと我慢できずにお酒を飲んじゃうから……」

「はいはいはい」

私は妥協した。

彼女はちょっと少し回復して、また酒を飲んだら不快になるから、それを避けたかった。

伊賀丹生が運転して、私と河崎来依は後部座席にい
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