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第6話

私は病床の上で手探りでスマホを探していた。

突然、兄が「ドン!」と音を立てて、私の目の前にひざまずいた。

私は目の前の出来事に驚きを隠せなかった。

「裕子、すまない。全部俺のせいだ。俺は自分を恨んでいる。どうしてこんな子供たちを育ててしまったんだろう。最初は少し極端なだけで、本質は悪くないと思っていたんだが、結局こんな大きな間違いを犯してしまい、お前をこんなにひどく傷つけてしまった。本当に申し訳ない、裕子…」

もうすぐ80歳になる兄が、震える手で地面にひざまずいている姿を見て、私は胸が締めつけられる思いだった。

彼があの二人の畜生をかばうつもりだと知って、私は怒りを覚えた。

同時に、年老いた彼が私に謝るためにひざまずいている姿に、心が痛んだ。

私はようやく知ったのだ。義姉が早くに亡くなった後、兄は二人の子供を一人で育ててきたこと。彼は仕事が忙しく、子供たちはほとんど家政婦に任せていたため、彼らに十分な愛情を注げなかった。

その負い目から、彼は物質的な要求に対しては何でも応じてしまった。それが結果的に、あの温和で礼儀正しいはずの子供たちを、こんな二人の悪魔に育ててしまったのだ。

「彼らは文子が残してくれた、俺にとって最後の希望だったんだ。二人が最低の人間だということはわかっている。でも、彼らが刑務所に行くのを目の当たりにするなんて、俺には耐えられないんだよ!」

「妹よ、お願いだ。俺のために警察には通報しないでくれ。どうか、俺が子供たちを見送ることがないようにしてほしい…」

「兄さん、そんなこと言わないで!」

私は白髪の兄が私のベッドの前で泣き崩れているのを見て、胸が痛んだ。

しかし、あの二人が私をこんなにも傷つけたことを、簡単に水に流すことなど絶対にできない。

でも、その一方で、私は彼を最も尊敬する兄を裏切ることになるのか…

父は頑固な人で、私が18歳の時に、30代の男と結婚させようとした。

私は断固として反対し、父と大喧嘩をして、彼はその場で私と絶縁し、家を追い出された。

私は無一文で追い出されたが、その時、兄は両親に内緒で、私を助け続けてくれた。

さらには私を海外に送り出す手助けまでしてくれた。中華料理店で皿洗いをしていた時、兄は毎月、彼の給料の半分以上を私
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