第 0511 話

これらのすべては、彼らが英理に約束したものだ。

英理は海咲が葉野家で何をしているかを知っていた。

お金持ちと結婚してもなんだって。

お金は多く持っていて、日常暮らしがつらかった。

最後に一緒にいると、目上の人の顔を見て暮すしかなかったというものだ。

彼女は海咲に同じ轍を踏ませたくなかった。

結婚を選ぶには、相手の両親の態度が重要というものだ。

相手家は彼らと長年付き合っていて、海外にいても彼らのことを忘れてくれなかった。

これが誠意というものだ。

彼女は彼らを信じていて、海咲を大事にしてくれたこと。

そして、海咲は海外に行ってきて、州平とはもう会えなくなった。

これで彼らの最後の思いを断ち切た