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第 0368 話

作者: 水原信
海咲はシャツの印をじっと見つめていたが、表情にあまり変化はなかった。

ただ、州平が外で接待を受けている以上、いろいろな女性と関わることは理解してきた。

彼のシャツに口紅の印が残されるなんて、見たことはなかった。

海咲は無意識にシャツをしっかりと掴み、その手の中でしわが寄っていく。

浴室のドアが開くと、海咲は我に返った。

州平が出てきて、海咲がじっと立っているのに気づき、「何をしているんだ?」と尋ねた。

彼は海咲の感情に気づかず、時間を確認してから、「こんな時間に、普段はもう寝ているはずだが、今日は寝れないのか?」と言った。

最近、海咲はほとんど彼が帰るまで起きていることはなかった。

以前は、彼
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