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第 0214 話

「お父さんに伝えたのは私なの、お姉さんが母さんをいじめたって。警察に拘留されたのを知った彼は怒って、お姉さんを探しに行ったの。でも、お姉さんを誘拐するなんて間違ってるわ。もしかしてお姉さんの言う通り、誰かが裏で手を引いていたのかもしれない。私たちを助けたあの女性、あれがあの女だったんじゃないかしら......?」

温井素の全身に冷たい恐怖が走る。

どうして誰かが理由もなく他人を助けるものか。

もし目的があったとしたら......

お父さんも彼女の作り話に騙されたのではないか。

「そんなはずはない......そんなこと、あるわけないわ......」莉紅はその現実を受け入れたくなかった。

温井素は
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