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第4話

動画の中で、真央と美子は私の車の後部座席でイチャイチャしている。

特に刺激的な部分を選んだ。真央は美子を押し倒し、息を荒げながら言った。「知美より美子の方が魅力的だな。あいつはいつも無表情で、木のようだ」

美子は喘ぎながら返した。「夫は毎日出張だし、 真央がいなかったら、私はとっくに干からびてたわ......」

動画を送信すると、グループチャットは数分間静まり返っていたが、その後、爆発的に盛り上がった。

「え、これって8号館の真央と12号館の美子じゃない?普段は立派に見せてるのに、裏ではこんなに気持ち悪いことしてたなんて!」

「なんてこった、夫は真央の仕事ぶりを褒めてたけど、結局同類だったのか!」

「知美、可哀想すぎる......こんな裏切りに遭って、本当に気の毒」

グループの管理者が私をメンションした。

「あの、無関係な情報はこのグループに投稿しないでください。さもなければ、退会させますからね」

私は冷笑を浮かべ、返事をした。「無関係じゃないでしょ?この二人もこのマンションの住人だから、みんな知ってるじゃない。自分の旦那と奥さんをしっかり見守ってね〜」

すると一気に群衆は激昂し、美子の夫である信夫もメンションされ、様々な過激な罵声と非難が真央と美子に押し寄せた。

携帯のベルが鳴った。

真央だった。

電話を取ると、彼の怒号が耳をつんざくように聞こえた。「知美!お前、頭がおかしいのか?!あんなことして許されないって分かってるのか?!」

私は冷笑しながら、皮肉たっぷりに言った。「何?真央、あなたは私を7年間騙してきたのに、今さらそんなこと言えるの?美子と私の車の中で盛り上がっていたくせに!」

電話の向こうで一瞬の静寂があり、その後、美子の低い泣き声が聞こえた。

「真央、あなたはまず自分のことを心配した方がいいわ」

私は「心配」という言葉を強調して、ためらいもなく電話を切った。

次の瞬間、友達申請の通知がポップアップされた。信夫だった。

前世では、彼が私を二十数回刺して、私を地獄に突き落とした。

私は深呼吸して、「承認」を押した。

挨拶もなく、遠慮もせず、私は本題に入った。「私の夫はいい人でしょう。毎日あなたの奥さんを送り迎えして、時々あなたの家にも行って面倒を見てる」

すぐに彼から返事が来た。「明日帰る」

私は冷笑を浮かべ、
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