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第7話

息子の火葬を見届けたあと、私は昏睡に落ちた。

目を覚ましたのは三日後だった。

私は放心の状態で息子の遺骨を抱え、雲上で一番豪華なプレジデンシャルスイートに籠もって、ネットで上演していた徹也と潮を殺し合いの状況を見ていた。

潮は、徹也が留学していた頃に、数名の女性留学生と男女の関係を保有していたことをSNSで拡散した。

写真と真相だけではなく、見物の野次馬にはっきりと理解できるように、タイムラインまでが整っていた。

一番衝撃だったのは、潮はなんと当時の当事者まで、探し出したのだ。当事者たちは連名で、徹也のやらかしたことを暴いた。徹也が当初、騙しだの、薬を盛るだの、誘拐だの手を使って、彼女たちを強迫した。体を強引に重ねた後は、約束通りせずに、あっさりと彼女たちを捨てたのだ。

ネットに乗っていたタイムランを目にして、私の心臓は強く悶えた。

あの頃の彼が回り続ける独楽のように忙しくて、私に費やす時間すらなかったのは、こうやって合間を縫って、あんなことに夢中になっていたからだ。

彼のことを、動力家で、勉学に励む向上心のある青年だと評価した私がバカだった。全てが彼によって精密に練って狂言だったとは思いもしなかった。

私は懐にあった骨箱を、きっちりと掴んで、自嘲しながら苦く笑った。そして、指を動かして、ニュースを次のページへと捲った。

潮の暴いた黒歴史が、徹也が入念に営んだ完璧キャラを踏み躙ったやもしれぬ、潮を報復するため、彼も腹をくくった。

徹也が暴いたのは、潮が運転手の娘と言う事実だけでは止まれず、彼女がいかに地位やお金のために、「愛人退治屋」だと名乗りながら、陰では金持ちの愛人をしていたかまで公にした。

他には、数年前キャバクラで愛人退治をした潮が、とあるの金持ちの愛人になって、依頼人に現場を抑えられたことも暴かされた。

写真に映っていた潮は、血まみれでいつ息を絶えてもおかしくない状態でベッドに俯せになっていた。彼女の体には、ハイヒールが片方刺さっていた。

多分、あのことで重傷になるまで殴られ、死にかけていたから、潮は「愛人退治屋」を卒業した。卒業しても、完全にやめられず、彼女は背後で糸を引く側につき、退治屋たちのボスになった。

私はを産屋に閉じ込めた女の連中は、彼女の事務所の従業員だ。

もっと金を稼ぐため、潮は体裁の良い見せかけの下で悪事を
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