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第38話 勝手な真似はよして

 狛村静恵は真顔になり、慌てて体を起こして「分かったわ!」と返事した。

八瀬大樹は帰った。

静恵はシャワーを浴び終え、バスローブを着てから一通の電話をかけた。

相手が電話を出てから、静恵は「電話をその2人に渡して」と指示した。

電話からドアが開く音がして、すぐに養父の罵声が聞こえてきた。

「死ね!私は電話など出るもんか!」

「狛村さん、話してください」監視役の人が口を開いた。

「お父さんお母さん、暫く電話をしていない間に随分と怒りっぽくなったんだね」

「黙れ!こうなると分かっていたら、あの時あなたを連れ戻さなきゃよかった!」養母が静恵に怒鳴った。

静恵「そう怒らないでよ、あんたたちが考えた答えが聞きたいの」

養父「私は人生の半分以上を誠実に過ごしてきた!こんな明らかな嘘をつくことはできん!答えは変わらん!私たち二人が死ぬまで監禁するがいい!お前の為になんか嘘をつくものか!」

静恵はワインを一口舐め、「じゃあ、お母さんは?やっぱり同じことを思ってるの?」

「あなたの質問に吐き気がするわ!」

静恵は淡々「あらら、もう随分長い間祖父母に会いに戻っていないけど、お二人元気にしてるかな

まだ健在してるか、それとも……」

「あんた、何をする気?!」養母の声が震えていた。

「何もしないわよ。ただ、あんたたちの意見が聞きたくて。そのご老人の二人に元気に残りの人生を過ごしてもらうか、それとも苦痛を与えられながら死んでもらう?」

「勝手な真似はよして!!」

静恵「いいわよ、お二人に最後に1日考える時間を与える。でも時間が過ぎても返事がないなら、責任をお二人でとってね」

言い終えると静恵は電話を切った。

静恵は残りのワインを飲み干し、晋太郎が自分にキスするシーンを思い出して、体が熱くなってきた。

……

翌日。

入江紀美子は会社に出勤した。

数日来ていない間に、秘書室に沢山の仕事が溜まっていた。

紀美子は午前中ずっと仕事を片付けていて、昼ご飯まで忘れていた。

森川晋太郎はほかの秘書に指示し二人分の昼ご飯を買ってきてもらった。

それを紀美子に渡したときでも、彼女はパソコンのモニターを見つめながらキーボードを叩いていた。

晋太郎はいつも彼女の仕事に対する態度を称賛していているので、彼女の仕事の邪魔はしなかった。

しかし、この前見たあの2
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