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第187話 君は彼に知ってもらいたいか?

 田中晴は体を起こして、きつく布団を巻いていた杉浦佳世子、そして床に散らかっていた服を見たら状況が分かってきた。

彼は昨晩佳世子と一緒に寝た。

「私が聞いてんのよ!!」

晴の答えが聞こえず、佳世子はもう一度聞いた。

晴は尻を揉みながら立ち上がり、彼の体のとある部位を見た佳世子はいきなり目を丸くした。

「あっ、あなた!」佳世子は驚いた目で晴を見て、「あなたは露出狂なの?!ちっとも恥ずかしくないの?!」

晴の顔色は落ち着いていて、服を拾ってゆっくりと着ながら返事した。「もう使ったんだからそんなにもったいぶらなくてもいいだろ?」

それを聞いた佳世子は、怒りで歯を食いしばって、「他がみんなあなたのような人間だと思ってんの?私は初めてだったのよ!初体験よ!!」

その話を叫び終わって、佳世子は素早くベッドを降りて、服を着てから慌てて走って部屋を出た。

ドアが思い切り閉められた音を聞いたら、晴は軽くあざ笑った。

彼はこれまで本物の処女とは出会ったことがなかった。

シャツを着てから、晴は電気をつけた。

光が差してきた瞬間、彼ははっきりとベッドに付いていた数滴の血が見えた。

晴の体は急に固まり、呆気にとられてドアの方を見つめた。

この女……本当に処女だったのか?!!

昼頃。

森川晋太郎会社から出てすぐ、会社の入り口に止まっていた晴の車を見かけた。

途中まで下ろした窓ガラスを越して、中に座っていて何かを考えていた晴が見えた。

晋太郎は車の方に歩いてドアを開け乗り込んだが、これほど大きな音がしても晴は反応しなかった。

晋太郎は軽く俊美な眉を寄せ、低い声で口を開いた。「晴?」

晋太郎に話しかけられ、晴はやっと振り向いた。

彼は唇が震えながら、かすれた声で言った。「晋さん、あなたの部下が処女だったとは……」

晋太郎は一瞬できつく眉を寄せ、「まさかお前は杉浦佳世子と寝たのか!」

晴は唾を飲んで答えた。「ああ」

晋太郎「……」

晋太郎は晴のことをよく知っていて、彼は放蕩なところもあったが、唯一のラインは絶対に処女に手を出さないことだった。

もし処女に手を出してしまったのなら、彼は必ず最後まで責任をとるはずだった。

佳世子は入江紀美子の親友であり、紀美子にそのことを知られたら、晋太郎までその怒りの炎に焼き尽くされるのではないか??

そこまで考
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